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古田雄介の“顔の見えるインターネット” 第21回

個人運営の「越えられない壁」とは?──10年続いたネタ絵投稿サイト・朝目新聞

2008年03月31日 09時00分更新

文● 古田雄介

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「真剣だけどズレてる」とネタにされやすい


── しかし、あれだけ膨大なパロディーがあると、全部机器猫さんが理解するのは大変ですよね。

ギャラリー

過去の投稿作品をテーマ別にまとめたギャラリーがメインコンテンツとなっている。ネタ元のマンガや常連投稿者の連載作品など、膨大な画像を収録している

机器猫 そうなんです。最初の頃はすべての投稿作品にコメントを付けていたんですが、それが理由で止めたんですよ。自分が理解していないネタだと、間の抜けたコメントしかできないですから。

 もちろん、特集を組むために色々調べますけど追いつかない。例えば、最近は東方Project系のネタ関連記事)がすごく勢いがあるんですが、ネタ元の世界が広くて濃いので、面白そうだとは思いつつも全部を理解するには至っていません。

 そういうフォローしきれていないものは、投稿作品から入っていくということもありますね。昔は「ひぐらしのなく頃に」も「涼宮ハルヒの憂鬱」も全然分からなかったですけど、載せるために作品を調べたり、調べた上でまたネタを見るということを繰り返しているうちに、作品を好きになることが多いです。


── 机器猫さんの中心にあるのは、「ジョジョの奇妙な冒険」や「北斗の拳」などが載っていた時代の週刊少年ジャンプですか?

机器猫 年齢的にそうです。今でも少年漫画や青年マンガが核になっていますね。逆に、いわゆる「萌え系」というのは苦手です。それでも調べているうちに楽しめるようになる作品も多いですが。


── ちなみに、パロディーになりやすいマンガの傾向というのはありますか?

机器猫 突っ込みやすさやいじりやすさでしょうね。「真剣だけどズレてる」というのが一番ネタにしやすいんですよ。

 例えば、ジョジョは第1部が一番いじりやすくて、最新の「スティール・ボール・ラン」(ジョジョ第7部)はあまりに決まりすぎていていじられにくいとか、そういうのはあるでしょうね。まあ、作品の面白さとは別次元の話ですけど。

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