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絵作りの裏技公開──ペンタックス「K20D」と「K200D」の開発者に聞く(後編)

2008年04月04日 20時15分更新

文● 小林 伸(カメラマン)

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最初は20枚しか撮れないという脅しも


── ひとくちに単3電池と言いますが、種類によって電圧が異なりますし、いわゆる粗悪品も市場には出回っています。このあたりの対応には苦労されたのではないですか?

中田氏

中田昌広氏、ファームウェアを担当した

中田 はい。リチウム、ニッケル水素、アルカリといった種類がありますが、すべて特性が異なります。白状してしまうと、開発当初は、単3アルカリ電池ではほとんど撮れない状態だったんです。

 K200Dの開発に着手した当初、基本的にK10Dと同じCCDを使っているんだから、簡単に開発できるなと考えていました。しかし、電源の違いという落とし穴がありました。単3電池×4本では6V、リチウムイオン充電池は7.2Vと電圧も異なりますし、基本的にすべて作り直しになってしまうんですよ。それに加えて、フラッシュのガイドナンバーが上がり、液晶パネルも大きくなった。電池を食うところばっかりじゃないか、となって……。

中田 パーツの見直しやファームウェアの対策など、四苦八苦しました。少しずつスペックアップしていったんです。

畳家 それでも最後の最後では、K100D Superよりいい数字を出すことができました。最初は脅されたんです。K10Dと同じCCDを使うと、画像処理に負荷がかかるので、バッテリーは持ちませんよ。下手するとアルカリ電池で20枚程度になるかもしれない……と。

── 前回のインタビュー時に、ニッケル水素充電池を使用した際の電池残量表示はほぼ正確だと聞いていたので、今回のテストで使用しました。電池残量の表示がなかなか減らなかった。省電力化はかなり進んだ印象です。

内部

無謀とも思える消費電力との戦いが、K200Dの開発時にあった

堀田 CCDやPRIMEの部分は、デバイス単位で消費電力が落ちています。その辺りが寄与しています。

畳家 単3電池の容量は本来たくさんあります。どこまで使い切れるかが重要で、そのへんの効率が良くなっているんですね。電池の持ちに関しては、私自身「アポロ13号」(というと大げさかもしれないですが)みたいなイメージを持っていました。「限られた酸素でどう生き残るか」といった感じです。でもこれは、半分正しくて、半分そうではない。カメラの場合、シャッターやストロボのチャージなど、急激な負荷がかかることがあるからです。実際にはリモコンのように一定の消費を行なわないので、負荷をかけたときのバランスも考えないといけません。

── 海外製の電池の品質にはバラつきがあると聞いたことがあるのですが。

中田 例えば初期電圧は高くても、すぐに落ちてしまう電池があります。逆にあるところまでは落ちないが、へたってくるとストンと落ちてしまうものもある。特性はそれぞれ異なるので、いろいろな対策を講じなければなりませんでした。

── お勧めの電池はあるのでしょうか?

堀田 絶対的に安定するのは、エネループに代表されるニッケル水素充電池ですね。負荷特性も優れています。質の悪い電池では、電流を少し多めに引いただけで、急激に電圧が下がってしまいます。同様の理由でリチウム電池もお勧めです。

畳家 先月からK200Dを購入するお客さまに対して、ニッケル水素充電池の購入を一緒に薦めている販売店さんもあるようですね。

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