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岐阜県をSOA技術の発信基地に――人材育成のNPO法人が旗揚げ

2008年03月27日 21時50分更新

文● アスキービジネス編集部

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岐阜県のNPO法人「ドットNET分散開発ソフトピア・センター」は3月26日、都内で会見し、事業内容を説明した。OJTを通じたSOA技術者の育成や品質管理のための研究開発に取り組む。


SOAコンポーネントの技術者を育成、OJTで実践的な教育を


「たとえば自動車業界においては、部品メーカーは部品メーカーとしての立場で認知され評価されている。IT業界にはそうした存在はあるのか、疑問に思う」――。特定非営利活動(NPO)法人ドットNET分散開発ソフトピア・センターの理事長・横山俊明氏はこう話す。

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NPO法人ドットNET分散開発ソフトピア・センター 理事長 横山俊明氏

 同NPOは3月1日、岐阜県大垣市にあるIT関連企業の集積地帯「ソフトピアジャパン」の中小企業が中心となって設立。SOA(サービス指向アーキテクチャ)の技術者育成を目的として活動する団体である。SOAを構成するコンポーネントの技術者を育てあげ、分散開発を担う質の高い「部品メーカー」の供給を目指す。

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NPO法人ドットNET分散開発ソフトピア・センターの活動スキーム

 具体的な活動内容としては、「人材育成事業」「受託開発」「研究開発」の3つ。事業の中心となる人材育成事業では、SOAコンポーネントの設計・開発、アジャイル開発に必要な知識を身につけるための研修講座を展開する。特にOJTに重きを置き、NPOで請け負った受託開発の案件をこなすことで、実践的な技術を身につける。また、高校(商業科・工業科)や大学に対しても講師を派遣したり、教材を提供する予定。初年度は年間20名ほどの技術者を育成する計画という。

 同NPO立ち上げの背景にあるのは、IT業界の多層的な下請け構造の中で、岐阜県では特に下請けとなる中小企業が多いという現実だ。一方では中国などでオフショア開発に乗り出す大手企業の動きもあり、「品質や技術、柔軟性といったコスト以外の差別化要因で勝つ、光るものを持たないかぎり、今後生き残っていけない」(理事の戸田孝一郎氏)という危機感もある。

 NPOでは技術者育成のほかに、研究開発にも力を入れる方針で、コンポーネントを管理する部品表(S-BOM)といった品質管理のための仕組みづくりにも乗り出す。戸田氏は「ソフトウェアの品質に対する意識が薄すぎる。ソフトウェアも“モノ”であり、モノづくりで品質が必要なのは当然。ソフトウェアの品質について、情報発信の中心となりたい」と話した。

 なお、NPOでは活動にあたって、マイクロソフト、ソフトピア、IAMAS(情報科学芸術大学院大学)の支援を受ける。会見に同席したマイクロソフト デベロッパー&プラットフォーム統括本部デベロッパービジネス本部 業務執行役員 本部長の市橋暢哉氏は「製品や技術情報の提供を通じて、全社を挙げてしっかり支援していく」とコメントした。

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