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「メディアとしての力」を持たせたい

津田大介が伊藤直也に聞く、「はてなブックマーク」の今と未来(後編)

2008年03月27日 09時00分更新

文● 津田大介(ジャーナリスト)

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人気のエントリーを書いたらお金をもらえる!?


はてなポイント

「はてなポイント」は1ポイント=1円で換金できる、はてな独自のポイント制度だ

── 個人的に期待しているのは、メディアだけじゃなく、ソーシャルインフラとして進化です。具体的にいうと、ブログクリエイターへの金銭的な還元みたいな。はてなブックマークって「投げ銭機能」があるじゃないですか。あれってどれくらい使われているんですか?

伊藤 あれはね、あんまり使われてないんです。昔は物珍しさでポイントが来たりもしたんですが、最近は何か書いてもほとんどポイントは来ませんね。


── クリエイターに何らかの金銭的な還元があるという意味で、あれはとてもいい機能だと思うんです。もちろん、はてなにはポイントだけじゃなくはてなスターみたいな違うクリエイターへの賞賛的なものを還元はしているんだけど、スターがいくら付いてもメシは食えないわけで(笑)。だから、なんか今のポイント送信だけじゃなくて、違った仕組みができるといいなと思います。

伊藤 そうですね。はてなブックマークがそれこそメディアとしての影響力を高めるためには、そのブログを書いた人に対して金銭的なフィードバックが出てこないと、最終的にはダメだなとは思っています。

 直接的に人気のエントリーを書いたらお金をもらえるっていうのもおかしいですけど、それこそはてなブックマークが提供している広告みたいなのがあって、それはそのユーザーさんにちゃんとブックマークが稼いだトラフィックの何%かを還元する、みたいな仕組みがあるといいですよね。今はユーザーさんが見てくれたことが自分たちの収入になっているわけですが、そういう仕組みができれば、記事を書いた本人にも富が再配布されるようになるわけですし。


── ああ、そういう機能はいいなぁ。そうすると「何かブログを書こう」っていうモチベーションにもつながりますよね。そういうみんなを幸せにする機能がどんどん入っていって、いいサイクルが生まれることを期待してます。


筆者紹介──津田大介


インターネットやビジネス誌を中心に、幅広いジャンルの記事を執筆するジャーナリスト。音楽配信、ファイル交換ソフト、 CCCDなどのデジタル著作権問題などに造詣が深い。「著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム」や「インターネット先進ユーザーの会」(MiAU)といった団体の発起人としても知られる。近著に、小寺信良氏との共著 で「CONTENT'S FUTURE」。自身のウェブサイトは「音楽配信メモ」。



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