「SportsCode」を日本で販売するフィットネスアポロは、プロ向けのトレーニングソリューションを展開する会社で、1978年に設立。'00年より国内代理店として、プロ/実業団/大学のアスリートたちに普及させてきた。
同社によれば、ひと試合を数本のビデオテープに収めて試合ごとにラベルで管理、特に重要なシーンをダビングして編集──数年前までは世界中で当たり前だったこの作業が、「SportsCode」の登場で今では完全に失われつつあるという。
国内で販売を開始した'00年当初は、さまざまなスポーツのプロやアマチュア、大学などでデモを行ったものの、現場指導者たちの反応は鈍く、「すごいけどどう使うの?」「ウチにはまだ早いなぁ」というものがほとんど。その後普及活動を続けていく中、各競技の日本代表チームや国立スポーツ科学センターといったトップアスリートの環境で採用され、それをきっかけに広く認知されたという。
また、Mac専用であることが昔はマイナスだったが、データベースの動画をiMovie、iDVD、iTunes、iPodで活用できる点が評価され、導入の決め手になっているそうだ。現在国内では、ハンドボールとラグビーの日本代表、プロ野球チームの広島東洋カープが導入するほか、大学や社会人チームの一部が「SportsCode」を取り入れている。
同社は「SportsCode」の普及活動として、'05年よりユーザーカンファレンスを定期的に開催している。これは、「SportsCode」のユーザーに向けた国内外の最新情報を提供する場であるとともに、ユーザー同士の情報交換の場を提供するものである。年1回のペースでこれまでに4回開催しており、参加者は日本代表クラスのコーチ陣から、プロや実業団、大学の指導員/選手まで幅広い。
同社の活動もあり、近年ではビデオ分析システムの導入が日本で一般的になりつつあるという。直近では、北京オリンピック最終予選に参加する、男子ハンドボール日本代表と女子バスケットボール日本代表もビデオ分析システムの導入を検討しているという。
「音楽はMac」「デザインはMac」というのはよく聞く話だが、「スポーツはMac」というフレーズが聞こえてくる日もそう遠くはないかもしれない。