厚みは23.4mmで、22mm以下が増えてきた最近のデジカメの中ではそれほど薄いわけではない。横幅や高さもキヤノン「IXY DIGITAL」シリーズやパナソニック「LUMIX FX」シリーズと比べてもサイズ的にはやや大ぶりだが、右側面が背面側に傾斜しているため手に取ったときはかなり薄く感じるようになっているのは面白い。起動音やズーム音もこれまでの同社製品と比べると非常に低く抑えられているのはR8と同様で、静かな場所でも気がねなく使えるようになったためカジュアルユースにも有効だろう。
撮影画像に関しては、落ち着いた発色とコントラストのおかげでやや地味な印象を受ける。また、感度を上げると途端にノイズが増えてかなり画質は悪くなるほか、低感度域でもややざらついていてノイズ感があるとともに被写体の輪郭などのシャープ感を損なっている点などが、画質にうるさい人には気になるだろう。
リコーのデジタルカメラは「GR DIGITAL」に「GX 100」、最新の「R8」とラインナップ全般がやや高級志向にシフトしている。海外ではシンプルな入門機「Caplio RR」シリーズが発売されているが、国内では「Caplio R30」を除けば普及/入門クラスのモデルが存在しない状態だった。
RICOH R50は外観的に安っぽいところがなく、ボディーやレンズも新設計で、入門機としては幅広い焦点距離の光学5倍ズームレンズを搭載するなど、細かいところに手がかかったモデルではある。ただし、撮影機能や画質などを見るとやや平凡という印象はぬぐえない。低価格な入門機ゆえに機能面・画質面で妥協するのはやむを得ないだろうが、もう少しリコーらしさを出す工夫がほしかったところだ。
RICOH R50の主なスペック | |
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製品名 | RICOH R50 |
撮像素子 | 1/2.3インチ有効1000万(総1034万)画素CCD |
レンズ | 光学5倍ズーム、f=6.3~31.5mm(35mmフィルムカメラ換算時:36~180mm)、F3.5~5.6 |
静止画撮影 | 最大3648×2736ドット |
ISO感度 | オート、ISO 50/100/200/400/800/1600/3200 |
動画撮影 | 640×480ドット、30fps、MotionJPEG圧縮QuickTime形式 |
液晶ディスプレー | 2.5インチTFT、約23万画素 |
記録メディア | 内蔵約52MBフラッシュメモリー&SDカード(SDHC対応) |
インターフェース | USB 2.0(Hi-Speed)、AV出力 |
電源 | 専用リチウムイオン充電池(DB-80) |
撮影可能枚数 | 約220枚 |
本体サイズ | 幅97.3×奥行き23.4(最薄部22.4)×高さ56.3mm |
重さ | 116g(本体のみ) |