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外部設計書記述の“コツ”まとまる 発注者ビュー検討会が活動終了へ

2008年03月21日 16時38分更新

文● アスキービジネス編集部

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NTTデータ、富士通、NECなどシステムインテグレータ大手9社が参加する発注者ビュー検討会は、3月18日、外部設計書の記述方法に関する2つのガイドラインをまとめ、公表した。設立当初計画していた成果物がそろったこととで、3月末をもって同会の活動は終了する。


今後の活動はIPA SECへ移行、各社の開発標準にも取り込む


 「実践的アプローチに基づく要求仕様の発注者ビュー検討会(発注者ビュー検討会)」は、「発注者」であるユーザー企業側と「受注者」であるシステムインテグレータの間の齟齬をなくし、システム開発の失敗を防ぐことを目的として2006年4月に設立された団体。参加企業は、NTTデータ、富士通、NEC、日立製作所、構造計画研究所、東芝ソリューション、日本ユニシス、沖電気工業、TISの9社である。

 同検討会が3月18日、発表したのが「発注者ビューガイドライン(システム振舞い編)」「発注者ビューガイドライン(データモデル編)」の2つの文書。いずれも、システム構築の際に作成する外部設計書の記述やレビューの「コツ」をまとめたガイドラインだ。

 システム振舞い編は、発注者の業務に沿ったシステムの処理やその流れである「システム振舞い」が対象。システム化の対象となる業務の範囲や流れ、内容について一覧表やフロー図としてまとめる際の記述方法などが盛り込まれている。

 一方のデータモデル編は、システムで扱うデータのかたまりの単位や、データがいつ作成・参照・更新・削除されるのかといった過程をまとめる際の留意点が中心。具体的には、ER図やエンティティ一覧・定義書、CRUD図などのドキュメントが対象となる。

 システム振舞い編の作成に参加した東芝ソリューションの技監である遠藤直樹氏は「ガイドラインの内容は当たり前、基本的なことばかりと思われるかもしれない。だが、これまで文書としてまとまったものはなく、業界内から求められていたものだ」と話す。

 今回の2つのガイドラインの公表とあわせ、同会は3月末をもって活動を終了すると発表した。当初計画していた成果物がそろったためで、今後は活動の場を情報処理推進機構(IPA)のソフトウェア・エンジニアリング・センター(SEC)に移す。IPA SECでは、発注者ビューガイドラインの改訂や普及促進に取り組む考え。「ユーザーの目を本格的に通して、さらにブラッシュアップさせていく」(IPA SEC所長の鶴保征城氏)という。

 また、発注者ビュー検討会に参加した9社は、今後、ガイドラインを積極的に各社の開発標準に取り込んでいく方針。取り込む範囲や適用する案件の割合は各社まちまちだが、「できればユーザー側からも『発注者ビューガイドラインを使いたい』という要望もいただけるよう期待している」(NTTデータ技術開発本部ソフトウェア工学推進センタ長の木谷 強氏)としている。

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発注者ビュー検討会のメンバーとIPA SECの鶴保所長(上段の左から2番目)

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