α350のライブビューの魅力はまだある。一眼レフのライブビューって実はいくつかの方式があるのだが、現行モデルで「ライブビュー専用CCDを内部に持っている」のはα350だけ。
この方式には撮影時のタイムラグが小さい、光学ファインダーをのぞくときと同じ感覚でAFが働き、撮影できるというメリットがある。まあ簡単にいえば、現行モデルの中では「ライブビュー利用時の撮影が一番リズミカルで快適」なのだ。
また、本体内手ぶれ補正機構も便利だ。どんなレンズを使っていても補正が効く。ライブビューはちょっとぶれやすいからこれはよい。
そんなα350なのであるが、ズームレンズキットのレンズは望遠側がちょっと足りないので猫撮りには向かない。α350を猫撮影用に買うのなら、広角から望遠まで撮れる18-200mmがセットになった高倍率ズームセット(実売価格が14万円弱くらい)か、冒頭の写真で紹介した「DT 16-105mm F3.5-5.6」か「DT 18-250mm F3.5-6.3」がいい。近距離で撮ることが多いなら16-105mm、より望遠を使いたいなら18-250mmという感じだ。
カメラの話が続いたのでこの辺で写真でも。
α350でも欠点とか使いづらい点とか要望とか言い出せばキリがないし、もっと安くて小さいデジタル一眼レフもあるんだけれども、ローアングル猫撮りならこれが一番!
筆者紹介─荻窪圭
老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメのレビューをしている。趣味はネコと自転車で、天気がいい日は自転車で都内を走り回りながら面白いものを見つけては撮影する日々。最近の単行本は『デジカメ撮影の知恵』(宝島社新書)。密かにネコ動画ポッドキャストも更新中。
*次回は3月26日掲載予定
この連載の記事
-
第864回
デジカメ
”猫撮影の基本”第3弾! 背景やボケ具合をコントロールするとよりイメージどおりの写真が撮れる -
第863回
デジカメ
”猫撮影の基本”第2弾! 広角と望遠の特性を知って使い分けると写真のバリエーションがぐっと広がる -
第862回
デジカメ
構える高さを工夫すると猫写真は大きく変わる! 新年度なのであらためて猫の撮り方ノウハウをご紹介 -
第861回
デジカメ
10年前に撮った猫とまさかの再会! 数年ぶりに出会っていた猫たちの写真をライブラリーから探し出した -
第860回
デジカメ
膝の上で気持ちよさそうにしている猫を親指シャッターやアクロバティックな体勢で自撮り! -
第859回
デジカメ
富士フイルム「X100VI」は発売前から大人気! 歴代「X100シリーズ」で撮った猫写真を集めてみた -
第858回
デジカメ
ぱぱっと設定できて程良い距離感で猫が撮れる! 富士フイルム「X100VI」は楽しい趣味カメラだ -
第857回
デジカメ
噛んだり、テレビを見たり、眠ったり……うちの黒猫ミルならではの瞬間を狙ってみた -
第856回
デジカメ
望遠に強い「OM SYSTEM OM-1 Mark II」+100-400mmレンズで寝ている猫を“どアップ”で撮影 -
第855回
デジカメ
ロゴが「OM SYSTEM」に変わった「OM-1 Mark II」を持って早速猫撮影へ -
第854回
デジカメ
カシオとオリンパスの約10年前のハイエンドコンデジをポケットに入れて猫撮影に出かけた - この連載の一覧へ