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画質で見る「EOS Kiss X2」──EOS 40DかX2か、それが問題だ

2008年03月18日 13時00分更新

文● 周防克弥

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EOS 40Dに迫る画質をコンパクトに提供


 第一印象として、内部処理が12bitから14bitに上がったことで劇的な変化を感じることはなかった。しかし、ハイライト部の再現性や淡い色の発色などに改善が見られ、使っていく中で、じわじわと良さを感じていく印象だ。

縦位置グリップ

縦位置グリップ装着時の写真

 JPEGファイルにする際には結果的に、8bitに落とされてしまうため、条件のいいシチュエーションでは差を感じにくいという面もあると思う。従来のKiss Digital XはEOS 40DやEOS-5D、EOS-1D系に比べ、ハイライト側の粘り(ラチチュード不足)が少々不足していたが、少なくともその部分の不満感はぬぐわれた。

 裏を返せば、Kiss Xの画質がもともと十分に良かったことの表れである。キヤノンとしての絵作りは固まっており、細かな部分の改善と完成度の向上を目指す段階に来ているということなのだろう。

 EOS Kiss X2の登場によって、EOS 40Dに迫る性能を2/3程度の価格と軽量コンパクトなボディーで得られるようになった。重さを嫌うプロ的な立場から見れば、この携帯性で十分に仕事に使えるレベルの性能を確保しているのはとても嬉しい。

 EOS 40Dと比べると、フォーカシングスクリーンの交換ができないことや、背面のインターフェース(ロータリースイッチの有無)などに違いがあるが、外観に関してはEOS 40Dをそのまま小さくした感じで好印象である。もちろん価格相応に、質感の違いはあるのだが、このサイズで持ち運べるなら文句ない。いずれにしてもEOS 40Dに比べ格段に小型軽量化されたボディーは動きやすさ優先で、荷物を少なくしたい旅行やスナップ撮影などに最適だと思う。

 最後に、ライブビューでの撮影が多いという人には、コントラストAFをサポートしたことも見逃せないだろう。個人的にはライブビューよりもファインダーをのぞいてしまうことが多いのだが、三脚に固定して、ブログやオークション用に小物をきれいに撮影したいといったニーズでは、ミラーが往復する位相差AFよりもコントラストAFのほうが手軽に使える。

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