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Baidu.jpは、日本でも受け入れられるか?──百度取締役に聞く

2008年03月20日 09時00分更新

文● 高橋暁子

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エンターテイメント系に人気がある日本


 Baidu.jpに関してはまだ立ち上げたばかりなので、現在は、ユーザーニーズの分析や精度向上に社内のリソースを使っているところだ。

 日本オリジナルの機能としては、トップページに「話題の画像」や「話題の動画」「検索ワードランキング」「ブログ検索ランキング」などを表示している。これは検索するキーワードが思いつかなくても遊べる機能と考えている。検索ワードランキングやブログ検索ランキングは、一般的な人気のあるワードのほか、これからこういうものがくるかもしれないというワードの情報収集をしてランキングを作っている。

日本ならではのコンテンツ

トップページに用意された「話題の動画/画像」、検索ワードやブログ検索のランキングは日本ならではのもの

 「すでに本格的なサービス開始以来1ヵ月以上が経っているが、ユーザーにはポジティブに受け入れられている。トップページはリロードする度に画像が変わるが、リロードされる率は高く、クリック率も高い。ランキングでは、一般的ではないワードの方がクリック率が高い」

 日本のユーザー属性はまだ十分に調査していないが、エンターテイメント系が人気という傾向はあるそうだ。ただし、サービスが浸透するにしたがって、徐々に傾向は平均化しつつあるという。



自然文検索が出来る中国百度


 「中国市場と日本市場では、ユーザーの行動、リテラシーなどが基本的にまったく違う」と舛田氏は言う。中国ではまだ13億人のうち2億人しかインターネットを使っていない。この差が、リテラシーやネットワーク環境の差に影響を与えているというのだ。

 「キーワードを入れても検索結果が出なかった場合、自分の調べ方やキーワードの入れ方が悪かったと考えるのが日本ユーザー。検索エンジンが悪いというのが中国ユーザー」

 そこで中国の百度は、キーワードではなく「トヨタの車を買いたい」など「自然文」を入れても高い精度で検索結果を出せるようにしている。「キーワードだけより、ほかの情報がある方が解釈の幅が狭まるため、言語分析などをして、中国ではかなり高い精度で求める検索結果を出している」

 返ってくる答えがあまりに正確なため、中国本土では「百度は調べたいことが分かっている」という評価につながっているという。

 「理論的には可能なので、日本語でも自然文検索はできるかもしれない」と舛田氏は言う。ただし、検索エンジンはユーザーに使ってもらいながらだんだんと精度が高くなっていくものだ。

 日本のユーザーはキーワード検索に慣れているので、自然文検索はかえって面倒くさいと感じられる可能性があるため、Baidu.jpはキーワード検索も自然文検索もどちらも力を入れていくという。

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