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松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」 第15回

データ中心のケータイ誕生「S11HT」

2008年03月10日 16時00分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

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音声通話に「回帰」か?


 そのイー・モバイルが28日から通話サービスを始めるという。ケータイという移動体通信のレトロな部分である音声通話を盛り込むというのだから、やはりケータイというものは電話なのか、と思わされる。

「S11HT」

「S11HT」

「H11T」

「H11T」

 第一弾としてリリースされたのは、HTC製のスマートフォン「S11HT」と東芝製のケータイ「H11T」。スマートフォンとケータイと無意識に言葉を使い分けてしまったが、前者はWindows Mobile端末で、QWERTYキーボードや無線LANなどが搭載されている。後者は見た目がケータイでよくある折りたたみ型だが、ドコモのローミングに対応しているという点が特徴だ。

 何より2機種ともEMモバイルブロードバンドのメリットを最大に生かしているのが魅力になる。携帯電話機の画面でも3.6Mbpsという高速なデータ速度でパソコンのウェブサイトを見られるし、パソコンにつないでモデムとしても利用可能だ。

 EMモバイルブロードバンドに魅力を感じてきたユーザーなら、どちらかといえばHTCの「S11HT」に魅力を感じるだろうが、どれくらい売れるかは未知数といえる。データ通信発のケータイが市場に受け入れられるかどうか、今後の行方に注目したい。


筆者紹介──松村太郎


ジャーナル・コラムニスト、クリエイティブ・プランナー、DJ。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。ライフスタイルとパーソナルメディア(ウェブ/モバイル)の関係性について探求している。近著に「できるポケット+ iPhoto & iMovieで写真と動画を見る・遊ぶ・共有する本 iLife'08対応」(インプレスジャパン刊)。自身のブログはTAROSITE.NET



*次回は3月13日掲載予定


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