動画に投票機能を付けたり、動画上に窓を付けるといった機能を実現する「ニコスクリプト」の機能強化・追加も実施する。動画内にクリックできるボタンを設置できる「@ボタン」、動画内にコメントが表示されない領域を設定できる「@コメントマスク」などの機能がある。また、視聴している動画を別の動画に切り替える「@ジャンプ」のスクリプト強化を図り、同一動画内の好きな時間に移動できるようになったほか、ジャンプ先の動画の再生場所を指定したりできるようになった。ニコスクリプトの強化は今月13日に実施される予定。
さらに4月からは、時報や緊急ニュースなどをリアルタイムに伝える「ニコニコニュース」のインターフェースを利用して、ニコニコニューステイストのオリジナルニュースを作成できるツール「ニコニコニュースメーカー」が提供開始される。ニコニコ動画内の用語や作品、作者などの説明や関連情報を、ユーザー同士で編集して作成するウィキペディア風の情報ページ「ニコニコ大百科」も4月から開始の予定だ。
黒字化よりさらなるサービス向上が最優先
質疑応答では、事業に関する説明を(株)ドワンゴ代表取締役社長の小林宏氏が行なった。小林氏は事前に「一部の投資家の方は耳を塞いでほしい」と前置きしたうえで、「弊社が目指しているのはできるだけ多くのユーザーに利用してもらうことだ。そのために十分に満足できるような機能を追加していくのを第一に考えている。単月黒字化を考えていないとは立場上言えないが、今は一番に売り上げ向上を目指す時期ではないと思っている」と強く述べた。
ニコニコ動画SP1の提供開始により、ニコニコ動画は高画質と高機能を兼ね揃えた動画共有サイトになることを目指していく。ちなみに、次期サービス名称は「ニコニコ動画(夏)」を予定しているという。ただし、改良が遅れてサービス提供が秋にずれ込んだ場合は「ニコニコ動画(秋)」になってしまうかもしれないとのことだ。