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1420万画素デジタル一眼レフカメラ

レビュー:α350

2008年03月06日 12時00分更新

文● 荻窪 圭

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コンデジ感覚で使える快適ライブビュー


 α350の真骨頂は、実用性を備えたライブビューだろう。競合製品の同等機能に比べて2つの点で優れている。

 ひとつはチルト式の2.7インチ液晶モニター。上下に角度を変えられるので、ロー/ハイアングル撮影など、固定式の液晶モニターでは難しい撮影にも対応できる。

液晶モニター

2.7インチの液晶モニターは上下方向に稼働するので便利。本体上面にライブビューの切り替えスイッチがある

サンプル4

地面スレスレにカメラを置いて、ライブビューで撮影。このアングルは、α350だから撮れた1枚といっても過言ではない

 もうひとつはライブビュー専用CCDの搭載だ。可動ミラー経由でライブビュー専用CCDの映像を液晶モニターに表示するため、同じく可動ミラー経由で像を確認するファインダー撮影と同じように撮影できる。

 現行モデルでこの方式を採用しているのはα350だけだ。一眼レフはミラーを使ってファインダーに像を投影しつつAFを行い、撮影の瞬間にミラーを上げて撮像素子に光を当てる。撮像素子を使うライブビューはミラーを上げて行うため、撮影時にミラーを下げてAF、また上げてシャッターとなり、どうしてもタイムラグが生じてしまう。

α350はライブビュー専用CCDを搭載するため、AFも通常のファインダー利用時と同じ仕組みで行え、余計なメインミラーの開閉がない。そのため、ファインダー利用時と同じリズムで撮影できる

 他社の多くのライブビューは、撮像素子を使って液晶モニターへの表示を行うために余分なミラーの開閉が必要となり、それが撮影タイムラグとなるなど使い勝手がいまひとつ。その点α350は、画質/高感度/高速AF/シャッターを押したときの快感といった一眼レフのよさと、気軽に撮影できるコンパクトデジカメのよさが見事に合体しており、使い心地はいい。


【Conclusion】
○  クイックAFライブビューが非常に使いやすく快適。自由な撮影ができるライブビュー時に心配な手ブレも、本体内蔵の手ブレ補正機能を使えば安心だ。

×  記録メディアが現在主流のSDではなくCFなのは残念。ぜひ、SDとメモリースティックDuo兼用にしてほしい。また露出補正ボタンがやや遠くて押しづらい。

(MacPeople 2008年4月号より転載)


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