「今まで通りユーザーの許諾は取る」
この18条について、ミクシィに問い合わせたところ、以下のような回答を得られた。
この条項につきましては、ユーザーの方々が「mixi」のサービス内で作成した日記、著作物等の情報について、従来どおりユーザー自身が権利を有することに変わりはありません。
また、ユーザーが投稿した日記等の情報(公開している自主作成の映像やイラスト、テキスト等)の使用に関しては、当社の以下対応について同意いただくもので、当社が無断で使用することではありません。
- 投稿された日記等の情報が、当社のサーバーに格納する際、データ形式や容量が改変されること。
- アクセス数が多い日記等の情報については、データを複製して複数のサーバーに格納すること。
- 日記等の情報が他のユーザーによって閲覧される場合、当社のサーバーから国内外に存在するmixiユーザー(閲覧者)に向けて送信されること。
なお、ユーザーの方々の日記等の情報を書籍化することに関するお問い合わせもございますが、この点については、従来どおり、ユーザーの方々の事前の了承なしに進めることはございません。
(以上、メールより引用)
大手のmixiだからこそ問題視された?
実はこの手の規約は、mixiだけではなく他のネットサービスにも見られるものだ。例えば、巨大掲示板の「2ちゃんねる」では、書き込みの際、知的財産権の譲渡や著作人格権を行使しないことを承諾する仕組みになっている。また、多くのブログサービスでも、「ユーザーの著作物を宣伝告知のために利用する」「著作者人格権を行使しない」といったことが規約に書かれている。
mixiのケースでは、1331万ユーザー(1月30日時点)という膨大なユーザーを抱える超大手サイトだったことに加えて、ユーザーの日記を何に使うかが明確に記載されていなかったため、憶測を呼んで問題視されたのだろう。また、始めからネット全体に公開しているブログや掲示板とは異なり、招待性という閉じた(と思われている)空間向けに書いていた日記が表に出されることに抵抗を感じた人が多かったのかもしれない。
いずれにせよ、ネットの知識や経験の量が異なるさまざまなユーザーを抱える同サービスだからこそ、ユーザーへの分かりやすい解説が望まれるだろう。