このページの本文へ

前へ 1 2 3 4 次へ

画像編集ソフト

レビュー:Adobe Photoshop Elements 6.0

2008年02月29日 09時00分更新

文● 諫山研一

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

インテルマック対応に加え機能や操作性が大幅にアップ


Adobe Photoshop Elements 【SPEC】
開発/販売元●アドビ システムズ(株) 価格●1万3440円(通常版)、1万2800円(ダウンロード版)、9240円(乗り換え版)、8800円(乗り換えダウンロード版)、7140円(アカデミック版) 備考●4月4日発売。また評価にはベータ版を使用した
http://www.adobe.com/jp/

対応システム●OS X 10.4.8以上(Leopard対応) 対応機種●Po werPC G4/G5、またはインテルCPUを搭載したMac

【COMMENT】
プロが使いたくなる機能を搭載している半面、初心者でも扱いやすいよう考えられている。幅広いユーザーが満足できる製品だ。


 コンシューマー向けの画像編集ソフト「Adobe Photoshop Elements」が、バージョン4から6へと一気にアップデートを果たした。すでに発売されているWindows版6.0に準じているため、上位版の「Adobe Photoshop CS3」の機能限定的な存在と言える。

Adobe Photoshop Elements 6 .0

「Adobe Photoshop Elements 6 .0」の主なインターフェース。(1)各ツールのオプション機能を表示するツールオプション、(2)補正のための「編集」、フォトブックなどを作る「作成」、ウェブに展開する「配信」──と3つのタブを搭載したパレットエリア、(3)ツールバーには、切り抜き/消しゴム/移動をはじめ22種のツールを備える、(4)開いている画像を一覧表示するプロジェクトエリア、(5)画像を編集するメインウィンドウ

 インターフェースが一新されており、ダークグレーで画面を統一。一段と簡略化されて、コンシューマーを意識した作りになっている。また、Photoshopゆずりの新機能も見逃せない。まず本バージョンでは、マジック選択ブラシツールが大まかになぞるだけで選択できる「クイック選択ツール」へと進化した。

elements1

対象をなぞるだけで選択範囲を指定できる「クイック選択ツール」。正確な選択範囲をよりスムーズに作成できるようになった

 特定範囲の選択や調整をワンクリックで済ませられるのだ。また、同社独自の「フォトマージ」技術を利用した機能にも注目したい。違和感のない自然な合成を実現するパノラマ機能に加えて、複数の画像を簡単に合成できる「顔」「集合写真」機能が登場。この機能は主に、2枚の写真を元に被写体の顔を合成するというもの。3つのポイントを指定して角度や大きさを合わせ、合成したい部分を塗りつぶすだけでもう一方の画像に反映できる面白い機能だ。

elements2

合成したい写真を選んだら「角度補正ツール」をクリック。「元の画像」(左)と「最終」(右)ウィンドウからそれぞれ3つのポイントを指定して、合成部分を塗りつぶすだけで「最終」に反映される。「フォトマージ」では写真の角度調節なども簡単にでき、色や形状を自動的に計算して自然な写真に仕上げてくれる

 そのほか、RAWデータのプレビューや現像、ファイル管理まで可能なAdobe Bridgeが付属。

elements3

上位版と同じ「Adobe Bridge CS3」を搭載した。RAWデータのままでもサムネールの拡大表示が可能だ

 RAW現像機能も強化され、赤目補正やトリミングが行えるほか、パラメーターも細かくなり、より一層精度の高い現像作業が可能になった。

elements4

パラメーターやツールの種類が豊富になったほか、トリミングや角度調整といった基本的な作業が「Camera RAW」のウィンドウで可能。RAWデータの状態で補正できるのはうれしい

 価格も手頃で強力な機能とシンプルな操作性を兼ね備えた本ソフト。初心者からプロまで幅広いユーザーが満足できる製品だ。


(次ページに続く)

前へ 1 2 3 4 次へ

カテゴリートップへ

ASCII.jp RSS2.0 配信中