日本電気(株)とNECパーソナルプロダクツ(株)が19日発表した「スクラッチリペア」塗装を施したモバイルノートPC「LaVie J」(関連記事)。同日、傷つけても自己修復するというこのマシンに触れられる記者説明会が開かれたので、早速ガリガリと擦ってきた。
スクラッチリペア塗装とは、ゴムのように弾力性の高いポリエステル系の樹脂と、表面を滑りやすくするシリコン系の樹脂を組み合わせて開発された「自己治癒性コーティング剤」による塗装のこと。カラー塗装が施された通常の天板の上にスクラッチリペア塗装を施すことで、非常に傷が付きにくくなるという。
一般的な擦り傷などは数秒で元通りになるというスクラッチリペアだが、塗装が剥がれるような傷や塗装自体を切断するような深い傷によっては、カラー塗装の部分まで傷が貫通してしまい修復はできなくなる。また周囲の温度が低い場合も、塗装の弾力性を失ってしまい傷がつきやすくなってしまうそうだ(PC本体の動作温度の範囲であれば問題ない)。
説明会では、塗装が施された天板と金ブラシが用意されており、自由に天板を擦り倒せるようになっていた。早速擦ってみる。
写真だけでは実際に傷が直っているかが判別しにくいため、金ブラシで天板を擦っている動画も用意した。
結論として、この天板は金ブラシで擦るといった擦過傷程度では傷が付かないことがわかった。ナイフなどの刃物で塗装自体を切断するか、ノコギリなどを使用して壊滅的な傷を付けない限り、傷が残ることはないだろう。この塗装が天板だけではなく、液晶ディスプレーの部分にも塗布できるようになれば画期的なのだが……。いかがでしょうか、NECの技術者様。