ソニー(株)は19日、ウェブブラウズやメール、Skypeによる音声通話が可能なパーソナルコミュニケーター「mylo(マイロ) COM-2」を3月1日に発売すると発表した。価格はオープンプライスで、予想販売価格は3万5000円前後。
mylo COM-2はQWERTY配列のキーボードと無線LANを搭載するモバイル端末。2006年12月に発売された前モデル「mylo COM-1」(関連記事)に続く、シリーズ2製品目となる。ターゲットユーザーは、パソコンを保有し、日常的にメッセンジャーやSNSを利用している大学生~30代半ばの消費者としている。
前モデルより本体仕様が大幅に強化された。最も大きな変化は液晶ディスプレーの変更で、2.4インチ/320×240ドットから、3.5インチ/800×480ドットへと大型・高精細化を果たしている。またディスプレーがタッチパネルとなり、画面を指で直接押して操作できるようになった。
ネット接続環境としては、IEEE 802.11bだった無線LANが、IEEE 802.11b/gに変更された。NTTコミュニケーションズ(株)の「ホットスポット」やソフトバンクテレコム(株)の「BBモバイルポイント」といった公衆無線LANサービスに自動でログインする機能を用意し、通常では月額1680円というホットスポットの1年間無料接続権が付属する。そのほかに、本体裏面上部に130万画素のカメラを内蔵。キーボードにバックライトを採用している。
ウィジェット機能も新搭載
ソフトウェアでは、特にウェブブラウザーを強化した。携帯端末向けFlashの最新バージョンとなる「Flash Lite 3」をプレインストールしたことで、YouTubeなどの動画共有サービスが閲覧できるようになっている(ただし、GyaOやYahoo!動画、ニコニコ動画には非対応)。また、AjaxやJavaScriptにも対応した。
新たにRSS機能を備え、ウェブサイトの更新情報やポッドキャストのコンテンツを購読/閲覧できるようになった。RSSは更新情報だけでなく、コンテンツの本体も一緒にダウンロードするため、自宅でコンテンツを溜め込んで、アクセスポイントのない通勤途中に見るといった使い方も可能だ。
ボタンひとつでmixiやGoogle検索、YouTubeといったサービス群を1画面に表示するウィジェット機能「mylo Widget」も追加している。例えばmixiでは、新着メッセージ、マイミク(友人)の日記、コミュニティーの書き込み、足あとといった要素をチェックできる。
そのほか、コンテンツプレーヤーとしての対応コーデックも増加している。音楽ではMP3/ATRAC/WMAに加えてAACが、映像ではMPEG-4に加えてWMV/AVCにそれぞれ対応した。パソコンの音楽/動画ファイルをUSBケーブル経由でmylo COM-2の内蔵メモリー(1GB)やメモリースティックに転送して、再生することが可能だ。
付属のリチウムイオンバッテリーで動作し、最大駆動時間はウェブブラウズ時で6時間、音楽再生時で20時間、動画再生時で7時間としている。本体サイズは幅130.8×奥行き20.7×高さ64.6mm、重量は192g。本体カラーはブラックとホワイトの2色を用意する。オプションとして、充電用クレードル(予想販売価格3500円)やキャリングケース(同5000円前後)、ACアダプター(同3500円前後)などが本体と同時に発売される。