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中堅・中小企業のIT投資の実態は年商の0.3%台――ノークリサーチの調査で明らかに

2008年02月18日 12時15分更新

文● アスキービジネス編集部

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ノークリサーチは、SMB(中堅・中小企業)市場の展望をまとめた「SMB短観 08年冬版」を発表した。1月に続き2回目となる今回の短観では、ユーザー企業に対して実施したアンケート結果から、IT投資の動向を探っている。


2008年のIT投資は増加傾向、ただし業種にばらつきも


 「SMB短観 08年冬版」では、中堅・中小企業(年商5億~500億円)を対象に、2008年度のIT投資についてアンケート調査を実施。その結果を速報としてまとめている。

 このアンケートでは、まず、「2008年度のIT投資予算の増減」について質問。「増える」「同じ程度」「減る」の3択で回答してもらい、「増える」と答えた企業の割合から「減る」を差し引いた数値を「IT投資意欲指数」として算出した。結果、中堅・中小企業のIT投資意欲指数は14.4となり、2008年度のITに対する投資意欲は全体としてはプラス傾向にあることが分かった。

 IT投資意欲指数を企業規模別に見てみると、年商300億~500億円の企業が24.8でもっとも高い。対して、年商5億~50億円の中小企業では10.4となっており、規模に比例して意欲が高いことが分かる。また、業種別では、いずれの業種もプラスではあるものの、卸売業(3.4)と建設業(8.2)の2つの業種で一桁台の低い数値となっており、同社ではこれら2業種について「IT投資が鈍りそう」と予測している。

企業規模別に見た「IT投資意欲指数」「IT投資額」「年商に占めるIT投資の割合」

 人件費を除くIT投資の平均金額は、年商300億円~500億円の企業で1億6272万円。年商100億円~300億円では6012万円、年商50億~100億円では2158万円で、年商5億~50億円の中小企業では711万円だった。

 また、これらの数値をもとに算出した、年商に占めるIT投資額の割合は、年商300億~500億円の企業で0.39%。年商100億~300億円の企業では0.34%、年商50~100億円および年商5~50億円では0.3%となり、いずれの規模でも0.3%台となることが分かった。

 年商に占めるIT投資額については、一般に「1%程度が目安」と言われることが多い。今回の調査結果との乖離について、ノークリサーチ代表取締役社長の伊嶋謙二氏は、「根拠のない“年商1%”という数値に対して、今回の調査によって(実際は)年商の0.3%という明らかな指数が出た。そもそもの1%という数字に疑問がある」と話している。

 なお、業種別では、組立製造業(0.43%)とサービス業(0.42%)で比較的高い数値に、小売業(0.19%)や卸売業(0.2%)では比較的低い数値が出た。同社では、「業種間の温度格差は極めて大きい」と見ていて、今後も継続的に動向を観測したいとしている。

 このほか、今回の短観では、「IT導入で重視したい経営テーマ」などについても調査、分析している。アンケート調査は今年1月下旬、郵送にて実施。対象はIT部門のマネージャークラスで、790社から回答を得たという。

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