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日本でもサービス開始を予定

「ドラゴンボールオンライン」の概要がついに明らかに!

2008年02月16日 19時33分更新

文● 韓国特派員/編集部 飯塚岳史

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 発表会には、韓国バンダイコリア社、(株)集英社、(株)バンダイナムコゲームスなど本プロジェクトに関連する各社が出席し、それぞれ本作に対する思いなどを語った。

会場

カンファレンス会場の様子

「世界に至るまで支持されるキャラクターといえば
“ドラゴンボール”しかないでしょう」


江本氏

バンダイコリア社長の江本義昭氏

 バンダイコリア 代表取締役社長の江本義昭氏は、本プロジェクトの成り立ちについて「そもそものスタートは5年前、世界に通用するMMORPGを作りたい、ということで検討していたことにあります。その時、日本から世界に至るまで通用するキャラクターということで考えると、やはり圧倒的な支持のある“ドラゴンボール”だろうという結論に至りました。また、当時はMMORPGといっても、日本ではあまりピンと来ない時期でしたが、集英社にご相談に行ったことがついこないだのように感じます」と語った。

 MMORPGという題材を選んだことについて「まだ過渡期であり、先に立つ韓国以外は日本も欧米もまだまだ途上にある。ですので、この韓国からのスタートで新しい流れを作りたい。世界に対して新しい世界を広げていく、ドラゴンボールオンラインがその先駆けになると考えている」と述べた。


「ドラゴンボールオンラインのせいで遅刻が増えた
そういうニュースが聞ける日を楽しみにしている」


鳥嶋氏

Dr.スランプのマシリト博士でおなじみの集英社 取締役 鳥嶋和彦氏

 次に原作側から集英社 取締役の鳥嶋和彦氏が登場した。鳥嶋氏はドラゴンボールオンラインについて「日本以外でドラゴンボールが出版されたのは、実はこの韓国が初めてのことで、そこから世界中に人気が広まって行きました。そして、その韓国でドラゴンボールオンラインを始められることをうれしく思う。

 原作者の鳥山 明氏にもプロジェクトのスタートから新キャラクターのデザインや世界の描画に関わってもらい、「その間、そのおかげで弊社から新しい仕事をお願いしても、断られることも度々でした(笑)」と、集英社および原作サイドの深い関わりを示していた。

 また、鳥山氏からの伝言として「心血を注いだ新しいドラゴンボールの世界を、1人でも多くの人に楽しんでもらえればうれしい」と述べ、鳥嶋氏も「子どもの頃に夢見た“自分の世界で遊ぶということ”、世界中の人がドラゴンボールワールドで楽しんでもらえたらと思います。ドラゴンボールオンラインのせいで、学校や会社で遅刻が増えてしまった! そんなニュースが聞ける日を楽しみにしております」と語った。


 続けて、開発に関わっている各社からのコメントが発表された。

ヨンジュン氏

CJインターネット社 社長のジョン・ヨンジュン氏

 韓国にてオンラインゲームのポータルサイトを運営するCJインターネット社 代表取締役のジョン・ヨンジュン氏は、ドラゴンボールについて「20年前にドラゴンボールに出会ってから原作コミックが大好きで、それが今仕事として携われることを誇りに思う」と語った。

内山氏

バンダイナムコゲームスの内山大輔氏

 バンダイにおいて、ドラゴンボールのゲームのプロデュースを行なっているバンダイナムコゲームス プロデューサーの内山大輔氏は、「ドラゴンボールのゲームは、PS2を中心に全世界で1000万本以上を販売しているが、その家庭用ゲーム機の次のステップとして、パソコン向けのオンラインゲームということで、新しいドラゴンボールの世界にチャレンジしています。これまでと違う、まったく新しいドラゴンボールの世界を、世界中の子どもたちに遊んでもらいたい。韓国がサービスの最初ということで、世界に対するムーブメントをここから発信して、子どもたちに伝えられたらと思います」と語った。

玉舎氏

NTL 代表取締役の玉舎直人氏

 開発を担当しているNTLの代表取締役である玉舎直人(たまやなおひと)氏は、「弊社は2003年に日本で誕生し、2004年6月に韓国法人が設立しました。その間、ドラゴンボールオンラインの開発に集中しているため、いわばドラゴンボールオンラインを創るために存在している会社とも言えるんです」と述べた。

 また、実際の制作について「日本と韓国の共同で、これだけの大きなタイトルを制作するということは、これまでに成功事例がなく、様々な不安などがありました。しかし、実際にやってみると、言葉や地域の違いなどはどうでもいいことなんだ、ということがわかりました。総勢50人という小さなスタジオですが、サービス開始に向けて日夜開発にはげんでいます」と語った。

高宮氏

NTL 取締役の高宮孝治氏

 システムや世界の説明を行なったNTLの高宮氏は、「昔からみんなに知られているドラゴンボールですが、そのファンの方々の期待にどう応えるか、が一番苦労しました。ドラゴンボールと言えば、すでに家庭用ゲーム機でたくさんのゲームが発売されてヒットが出ている。では、MMORPGとして出てくるときに魅力をどう創っていくか、いい意味でファンの期待を裏切りたい。幸いなことに、ドラゴンボールには細かいネタが沢山あります。原作ファンが思わずニヤっとするようなことを入れやすいので、そういったところで楽しんでもらえたら」と、人気キャラクター物での世界構築の難しさについて語った。


ドラゴンボールの扱いはどうなる?


 この後に行なわれた質疑応答では、ドラゴンボールの世界で最も重要な要素である、7つ集めると願い事が叶う「ドラゴンボール」についての質問が多く寄せられた。

 ドラゴンボールの扱いについては、世界に1つのドラゴンボールを競い合って取り合うという考え方もあるし、もっとカジュアルに遊べるような登場の仕方といった考え方もある。そういったシステムを検討しているが、収集方法についてはまだ明らかにされなかった。

 また、ドラゴンボールワールドだからといって、極端にアクション寄りにするシステムではなく、あくまでMMORPGとして楽しめるゲームにする予定だという。

 サービスオープンの時期に関しては、みんなが納得できるレベルになった段階でオープン時期が発表されるとのこと。まず韓国でリリースされて、その後日本でのリリースも予定されているドラゴンボールオンライン。まだまだ分からないことも沢山あるが、今後の続報に期待しよう。

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