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ネットビジネス新流儀 第4回

世界をつなげて問題を解決 その理想がサポートを変えた

OKWave(オウケイウェイヴ)

2008年02月20日 16時55分更新

文● 根岸智幸(ずばぴたテック) 写真●小林 伸

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月刊アスキー 2007年8月号掲載記事

 今や企業のウェブサイトに欠かせないのが顧客向けのFAQページだ。顧客からよくなされる質問がまとめられていて、初歩的な疑問はそこを見るだけで解決する。利用者にとっても企業にとっても、時間とコストを節約できる重要なサービスである。実はデルや松下電器産業など多くの大企業がこのFAQやQ&Aサービスに、株式会社オウケイウェイヴが提供するシステムを利用している。このシステムは「誤解を減らして世の中を良くしたい」という一人の人間の理想が結実したものだったのだ。

サポートコストを減らしユーザーロイヤリティを向上


 FAQの提供はシンプルだが奥の深い仕事である。そもそも顧客が何がわからないか、サービス提供側には案外わからないものである。結果、見た目は立派でも、実際にはユーザーには役立たないページが作られる。そして、サポートコストは減らせないという事態になる。オウケイウェイヴは、効率的に役立つFAQページを作成したり、ユーザー同士が助け合って情報交換するコミュニティを作るためのサービス をアプリケーションサービスの形で提供している。

OKWaveの導入例

松下電器産業もオウケイウェイヴが提供するFAQツール「Quick-A」を導入する一社。実際にサポートに掛かってくる質問をベースにFAQが作られるので、当然ユーザーにとって役立つ情報があるということになる。

 FAQ作成用の「Quick-A」の導入企業は160社を超え(2007年5月現在)、メーカー、金融、通信、運輸など幅広い分野で採用されている。Quick-Aはユーザーから寄せられた質問と、それに対するサポート担当者の回答をデータベースに蓄積する。蓄積された質問から頻度の高いものやユーザーに公開していいものを企業が判断して、FAQサイトを作成できる。

 FAQで同じ質問に答える労力を減らすことで、企業は1つ1つの質問にじっくりと答えることが可能になり、ユーザーサポートは量から質へ転換し、顧客ロイヤリティも向上する。このようなシステムを企業が導入することはいいことずくめなのだ。

OKWaveの基本的なモデル

OKWaveのサービス「Quick-A」を導入すると、ユーザーの質問とサポート担当の回答がQ&Aデータベースに蓄積され、そこから適切なFAQを生成することで企業はサポートコストを大幅に低減できる。「QA Partner」は企業からの依頼で、OKWaveのサービスと同等のQ&Aコミュニティをオウケイウェイヴが運営する。ユーザーが回答に参加することで、ユーザーコミュニティの育成とロイヤリティの促進も図れる。

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