薄さのメリットを長時間使用で再認識
薄いという事実がもたらすメリットは、見た目だけではない。特に長時間原稿を書くような作業では顕著である。これまでのノート型は、パームレスト手前のエッジがどうしても気になるというか、ある程度長い時間テキスト入力などをすると、どうしてもエッジの角が手首に当たって痛みを感じるのだが、そういった不快感とはまったく無縁なのがうれしい。
実際に計ってみると、MacBook Proでは設置面とパームレストの間は1.8cmなのに対して、MacBook Airは8mm程度である。この、およそ1cmの差がとても大きい。
タッチはすこぶる良好だ。ボディーの剛性のなせる技であろう、しっかりとしたタイピング感がある。歴代のPowerBookやMacBookファミリーと比べても、ワンランク上と言って差し支えないと思う。
タッチパッドに複数の指で触れ、さまざまな機能を実現できる「マルチタッチ」も、対応アプリケーションはまだ純正のもの(しかも一部)に限られるが、Safariでの三本指ページ送りは病み付きになること請け合いだ。プレビューでの画像回転はギミックとしてはおもしろいが、こちらはキーノートのデモのような驚きは感じられなかった(というか、あまり使わない気がする)。
キーボードといえば、ファンクションキー上のショートカットにiTunesの操作が加わったのが個人的にうれしい。iTunesがバックグラウンドにあっても、再生と一時停止、曲送りといった操作が一発でできるのは便利だ。なお、MacBook Airのスピーカーはモノラルだが、ステレオではないだけで、ペラペラな音ではないところがうれしい。ただし、スピーカーがEnterキーの下あたりに設置されているため、やや右寄りに聞こえてくるというのはご愛嬌か。