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【レビュー】一番カッコいいミニタブレットPC!? ダイアローグ「FlyBook V5」

2008年02月06日 18時00分更新

文● 編集部 橋本 優

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スペック的にはLOOXのほうが上か!?

インターフェース類は本体背面に集中している

インターフェース類は本体背面に集中している。左から、モデム、USB×2、LAN、アナログRGB、ビデオ出力、音声入出力とExpress Cardスロットが並ぶ

底面のバッテリーを外すと、3GのSIMカードを挿入できるスロット(右)が現れる

 LOOX Pと見較べると、ポインティングデバイスの場所やボタンの配置が大きく異なる。LOOXはポインティングデバイスがキーボードの真ん中に位置するのに対し、V5はヒンジの右側前方だ。マウスボタンもLOOXがキーボード手前なのに対して、V5はヒンジ両サイドにある。ただ、実際に使ってみると同じスティック型のデバイスであり、キーボードを手で覆い隠すような感じになるのは一緒なので、どっちが操作しにくい、ということはない。むしろ、スクロール用のホイールがポインティングデバイスの近くに用意されているのはなかなかいい。ウェブブラウザーのスクロールも快適だ。

 カードスロットはExpress Card/54のみで、メモリーカードリーダーは搭載しない。通常ミニノートだと、PCカード(もしくはCFカード)型の通信モジュールは本体に差しっぱなしにして、さらにデジカメ画像のデータ取り込みなども行ないたいという需要があるため、SDメモリーカードなどのスロットを内蔵するのが一般的だ。しかし、V5に関して言えば、3G(第3世代携帯電話)の通信モジュールを内蔵したモデルが用意されており、3GのSIMカードさえあれば通信モジュールを差しっぱなしにする必要はない。Express Card型のメモリーカードリーダーを1つ用意すれば、それほど問題はないはずだ。

キーボード部

キーボード部。キーピッチは約16mmで、ミニノートに慣れていればタッチタイピングできる大きさになっている。ヒンジの右側手前にスティック型ポインティングデバイスとスクロールホイール、マウスのボタンがある。左側にあるのもマウスのボタンで、右手でポインターを操作しながら左手でボタン操作を行なうこともできる

 CPUやメモリーなどの基本スペックは現行のLOOX P(P70YN、関連記事)と同等だ。ただし、画面解像度が1024×600ドットというのは、1年以上前のLOOX並であり、実務上ギリギリの線だろう。重量もLOOX Pが最大で1.16kg(大容量バッテリーを搭載し、ワンセグチューナーを内蔵した場合)なのに対し、V5は1.27kgでやや重い。さらにバッテリーは約4.3時間(公称値)駆動の標準バッテリーしかなく、大容量バッテリーは用意されていない。長時間の会議や日帰りの出張などでは予備のバッテリーかACアダプターを携行する必要があるかもしれない。

ディスプレーを180度回転して閉じればタブレット型になる

ディスプレーを180度回転して閉じればタブレット型になる

ペンで右クリックをするためには、常駐ソフトで「Right Button」を有効にした上で、画面右のマウスの絵をタッチする

ペンで右クリックをするためには、常駐ソフトで「Right Button」を有効にした上で、画面右のマウスの絵をタッチする

 V5はWindows VistaモデルWindows XPモデルが用意されているが、XPモデルのOSは「Windows XP Professional」であり、「Tablet Edition」ではない点に注意したい。Tablet Editionでは普通、画面上の1点をスタイラスで長くポイントすると、マウスの右クリックと同じ働き(コンテキストメニューの表示)ができるが、V5ではそのような操作では右クリックにならない。右クリックする場合には、専用のアプリケーションを常駐させた上で、デスクトップに現れる小さなマウスの絵をペンでタッチすると1回だけ右クリックになる。2度目にタッチするときは左クリックに戻っており、もう一度右クリックをする場合は再度マウスの絵にタッチしなければならない。つまり、右クリックをしたいときは必ずその前にマウスの絵にタッチしなければならないのである。

タスクトレーの「PenPower」アイコンをクリックすることでタブレット関連アプリが一覧できるが(左)、こんなにたくさん……。試しに手書き認識とソフトウェアキーボードを起動してみるが(右)、インターフェースがバラバラで、どう閉じていいのかもよく分らない

 さらに、Tablet Editionではソフトウェアキーボードや手書き文字認識機能など、最低限のタブレット機能がOSに統合されているが、V5のXPモデルの場合は個別のアプリケーションとしてインストールされている。そして、それぞれのアプリケーションで使い勝手やインターフェースが異なるため、操作に戸惑う部分が多い。

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