処理性能に関しては覚悟して割り切るべし
KOHJINSHA SAは、ローエンドモデルということでCPUにAMDのGeode LX800(500MHz)を採用している。低消費電力なCPUということで、ファンレスを実現し、バッテリー寿命も4時間と上位モデルより1時間ほど長い性能となっているが、性能面では上位モデルで採用されているIntel A110(800MHz)と比べてかなり劣ると書かざるを得ない。
クロック周波数が低いためか、特にエンコード/デコード系の処理は苦手だ。それでもDVD品質のMPEG-2ファイルであれば、若干コマ落ちする程度で済むが、より圧縮効率の高い(=デコード処理に高いCPUパワーを必要とする)FLV形式やMPEG-4 AVC形式のファイルを再生するのは難しいと考えたほうがいい。YouTubeやニコニコ動画などの動画配信サイトのコンテンツの場合、音は途切れないので内容の確認はなんとかできるが、CPUに常時100%近い負荷がかかり、激しくコマ落ちしてしまった。
最近ではウェブサイトでもインタラクティブな処理を要求するものが増えており、それなりのパフォーマンスを要求される場合が多い。メール、文書作成、文字と画像中心のブレゼンテーション資料の作成/再生といった程度であれば、不自由を感じないレベルではあるが、コンパクトな動画ビューアーといった使い方や、最近の高解像度デジカメで撮影した画像に対して、Photoshopなどでフィルター処理を加えるといった用途にはあまり向いていない。
あくまでもサブノートとして、割り切った使い方が求められそうだ。本機のOSにはWindows Vistaではなく、Windows XP Home Edition(SP2)が標準搭載されているのもそのへんが関係しているのだろう。