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松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」 第13回

世界に羽ばたく、日本のamadanaケータイ「N705i」

2008年02月01日 15時15分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

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外せなかったGSMローミング


 N705iにも、そうした「amadanaらしさ」が込められている。

 まず、なくてはならない機能が選ばれた。その中で絶対に外せなかったのが、海外ローミングになる。

 ケータイは人と最も距離の近い「カデン」であるという前提のもと、日本であろうが海外であろうが、そのパートナーとして生活をコーディネートしてくれるモノでなければならない。そうした理由で、amadanaケータイは、705iシリーズの国内メーカーにおいて唯一、GSMローミングに対応した。

 そして外装やボタンキー、ディスプレー、iモードのメニューに至るまで、色数を抑えたひとつの世界観が貫かれる。目指したのは、大人が持ってしっくり来るモノ。ソフトのメニュー画面では、項目の移動は小気味よく反応する一方で、ツタが伸びるところなど、画面内のアニメーションはゆっくりとした動 きにした。

 「昨今のケータイは、内蔵コンテンツやメロディーがデコラティブな傾向にあると思います。そうではなく、ゆったりとして『大人が持てる』ような、自分たちが欲しいと思えるものにしたかったのです」(リアル・フリート広報担当)。N705iはそうした要素を排した、既存のケータイではあまりない選択肢を提供してくれる。

ダイアルキーのアイコンは、amadanaの電話機と同じデザイン。ボタン自体は小さいが、ソフトでとても押しやすい。また指紋が付きにくいように、ダイアルキーのパネルには決定キーを中心とした細かいラインが入っている

背面ディスプレー

レトロな7セグメントの背面ディスプレーは、ワールドクロックにも対応。青いバックライトがとてもカッコイイ

アニメーション待ち受け

amadanaの「できません」イラストでおなじみ、白根ゆたんぽさんのアニメーション待ち受け動画も内蔵されている



「く」の字で机の上でも主張する


 amadanaとしてのこだわりが見られるのは、机の上に置いたときの姿だ。N705iの背面を見ると、ヒンジ近くが「く」の字に反っていることが分かる。多くの薄型端末は机の上におくとペタっとした印象を受けるが、N705iはこの「く」の字があるおかげで、厚さ12.9mmという薄型端末にもかかわらず、机の上でも存在感を示している。

 リアル・フリートの広報担当は、同社の製品は「空間に置くだけで、『何となくamadana』と分かってもらえるモノでなければならない」と言う。

 そしてこの「く」の字は、「お尻のポケットに入れたときに、体のラインに上手くフィットするように考えられている」(リアル・フリート広報担当)という。そんなエピソードまで聞くと、この端末がどこまで作り込まれているのだろう、と感動を覚えずにはいられない。

「く」の字

「く」の字はお尻のポケットにフィットさせるため、とは目から鱗だった。デザインや機能が、使う人のことを中心に作られていることが一発で理解できる

イヤホンマイク

amadanaケータイ発売に合わせて、イヤホンマイクも登場。アルミの削り出しで、竹の節の部分をモチーフにしたデザインだ

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