Macworld Conference & Expoで発表された「MacBook Air」の熱にあおられてインパクトが急速に薄れてしまった感はあるが、アップルは1月8日、全モデルに45nm製造プロセスの4コアプロセッサー(Intel Xeon)を搭載して生まれ変わった「Mac Pro」シリーズを発表している。フロントサイドバスは1.6GHz、標準モデル以上では2基のプロセッサーを搭載するため、合計8コアのシステムを擁するまさにハイエンドデスクトップにふさわしいマシンだ。
MacBook Airは、他のメーカーだったらアドバンストデザインとしてコンセプト展示にとどまるようなマシン。それを本当に商品としてしまうところがアップルの持ち味ではあるが、特にクリエーターの現場で注目されるべきは質実剛健なMac Proだろう。編集部ではMac Proの標準構成モデルを入手したので、パフォーマンスを中心にその特徴を紹介しよう。
目に見える変更点はごくわずか
新Mac Proの外観デザインには、旧モデルから一切変更はない。そのため店頭でマシンを眺めても違いがまるでわからないが、側面のカバーを外して内部をのぞくと、かろうじて新旧を判別できるポイントがある。それは、メモリーモジュールを装着する2枚のライザーカードの向きだ。従来は2枚ともカードの上面にモジュールを挿してMac Pro本体に装着していたが、新モデルでは上段のライザーカードの向きが変わっている。もちろん、内部は基板の設計も違うし、装着しているビデオカードも異なるが、新旧を判別するならライザーカードの向きを調べる方法がわかりやすい。
また、Mac Proに標準キーボードがつながっていれば、そのデザインでも新旧は判別可能。今回のMac Proから、標準キーボードがアルミニウム製Apple Keyboardに変更されたからだ。もっとも、付け替えてしまえばそれまでだが……。
ちなみに、新モデルではハードディスクのマウンターにあるネジにワッシャーが付いているが、そこに気付くのはビデオカードの違いに気付くより難しいかもしれない。
さて、微妙すぎる違いをあげつらうのはこのくらいにして、次のページでは、誰もが気になるであろう新Mac Proのパフォーマンスについて、ベンチマークテストの結果を掲載しよう。
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