このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

安藤幸央のライフハック 第5回

第5回 アイデアを生み出し、魅力的にまとめるためのコツ

2008年01月22日 11時05分更新

文● 安藤幸央

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

アイデアを効果的にまとめるコツ(資料作成の場合)

 さて、頭の中でアイデアがまとまったら、次は資料や企画書にまとめなければなりません。そのアイデアは最終的に誰に提示するのかを想定しておく必要があります。すべての人を充足する素晴らしいアイデアというのはなかなか無いもので、 ある特定の人を想定してまとめるのが得策です。ターゲットを狭く絞ったある人にとって有益なアイデアとして形(資料)をまとめて下さい。

 また、1ページのプレゼン資料と100ページの企画資料とでは、アイデアのまとめ方の粒度は大きく違うはずです。結果として資料の形態がなんであるのか想定しながら進めるのが得策でしょう。そして、内容の記述方法としては、資料にすべて書き込まず、資料から何かを考える「隙間」を残しておくと効果的です。何もかもがすべて書き込んであると、資料を読んだ人に新たに考える余地を与えません。逆に「隙間」があれば、受け取った人にも新しいアイデアが生まれる可能性も出てきます。

 なお、アイデア資料のクオリティが高ければ、その中の1ページがコピーされ、関係者の間で思いもしない形で一人歩きするかもしれません。これを避けるため、必要な付加情報には抜けがないよう心がけて下さい。連絡先、企画者名、またアイデアの新鮮さがわかるよう日付などは必須です。

アイデアがボツになったその時でも

 アイデアの提示や評価は偶然性に頼る部分もあります。良案でもタイミングや周辺の環境によって、見過ごされる場合もあるかもしれません。生み出されたすべてのアイデアは次に生かすことを考えましょう。ボツになった企画も、相手や時期を変えれば生かせる時もあるかもしれません。古いアイデアを使い回すということではなく、引き出しをたくさん持っておくことでより新鮮で魅力的なアイデアを生み出すことができるのです。

 次回は、新しいサービスの企画書や提案書作成の際に役立つ「情報収集、アイデアを練る時に役立つサイト紹介」を予定してます。ご期待ください。


筆者紹介──安藤 幸央

安藤幸央氏

株式会社エクサ ユビキタスソリューション部 所属
慶應義塾大学 環境情報学部 訪問講師
国立天文台 客員研究員
1970年北海道生まれ。
フォトリアリスティック3次元コンピュータグラフィックス、リアルタイムグラフィックスやネットワークを利用した各種開発業務に携わる。コンピュータ自動彩色システムや3次元イメージ検索システム、大規模データ可視化システム、リアルタイムCG投影システム、建築業界、エンターテインメント向け3次元 CG ソフトの開発、インターネットベースのコンピュータグラフィックスシステムなどを手掛ける。また、Java、Ajax、Web3D、OpenGL、3DCG、 Google の情報源となるWebページをまとめている。
ホームページ:http://www.opengl.jp/blogger/
所属団体:OpenGL_Japan (Member)、SIGGRAPH TOKYO (Vice Chairman)
■主な著書
「VRML 60分ガイド」(監訳、ソフトバンク)
「これがJava だ! インターネットの新たな主役」(共著、日本経済新聞社)
「The Java3D API仕様」(監修、アスキー)
「Advanced RenderMan 映画とアニメーショ ンのための実践テクニック」(翻訳、ボーンデジタル)

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

アスキー・ビジネスセレクション

ASCII.jp ビジネスヘッドライン

ピックアップ