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Macworld 2008 リポート Vol. 5

「Goodbye, MD」の次は、「Goodbye, 光学式ドライブ」──林信行が読み解くMacworld

2008年01月19日 03時20分更新

文● 林信行

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MacBook Airに光学式ドライブが必要ない理由


 アップルは、スティーブ・ジョブズの復活後、「すべての機能を備えたフルノート機しか発売しない」と訴えており、携帯性や軽さを売りにしたMacBookでも、必ず光学式ドライブ(それもiLifeのすべてのアプリケーションを堪能できるスーパードライブ)を採用していた。

 それだけに光学式ドライブを省いた理由の説明には慎重だった。ジョブズは光学式ドライブを使うシチュエーションとして、以下の4つを挙げている。

  1. 映画を観ること
  2. ソフトをインストールすること
  3. バックアップをとること
  4. お気に入りの音楽を集めて音楽CDを焼くこと

4つの理由

基調講演で、光学式ドライブを外す4つの理由が説明された

 このうち「音楽CDを焼く」は、iPodやiPhoneが普及して以来、利用者が減って不要になりつつある。容量が多くても700MBのCD-Rに曲を焼くよりは、数GBのスペースを確保したiPodを使った方がはるかに多くの曲数を持ち運べる。

Time Capsule

「Time Capsule」

 「バックアップを取る」については、今回、発表された「Time Capsule」を使えば不要だ。光学式ドライブで扱える4.7〜8.5GB程度のDVD-Rでは、内蔵HDDの中身を内容をまるごと保存できない。

 それよりはTime Capsuleを使った方がよっぽどスマートだ。無線LANでもIEEE 802.11nで接続すれば、大容量ファイルの転送速度もそれほど気にならないだろう。

 「映画を観る」という使い方にしてもiTunes Movie Rentalを使えば、インターネット経由で映画をダウンロードできる。現在はApple TVのみの対応だが、ハイビジョン画質の映画だって手軽に楽めるのだ。



「ソフトのインストール」はソフトで解決


Remote Disc

Remote Disc

 唯一の例外となりそうなのが、「ソフトウェアのインストール」だが、アップルはこの課題をソフトで解決しようと挑んでいる。

 アップルは今回、MacBook Airに合わせて「Remote Disc」というソフトウェアを開発した。このソフトをほかのMac、あるいはWindows PCにインストールしておくと、そのパソコンが内蔵している光学式ドライブを、MacBook Airの外付け光学式ドライブ代わりとして利用できるようになるのだ。

 つまり、パソコンショップで買ってきたソフトをMacBook Airにインストールする際には、パッケージに入っているディスクを別のパソコンに挿入する。もちろんRemote Discは、Mac OS Xのインストールや起動にも対応している。

 他にパソコンを持っていない場合はどうするのかというと、別売りの外付けスーパードライブ「MacBook Air SuperDrive」をつなげばいい。

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