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中国IT小話――中国最新統計を読み解く 高価な機種への憧れが鮮明に

2008年01月18日 20時46分更新

文● 山谷剛史

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iPodがマニア御用達のプレーヤーに、ソニーは6位という結果に


 ポータブルオーディオについて、所持している製品のメーカーはアップル(14.08%)が中国メーカーや韓国メーカーを抑えて首位。iPodは中国でのブームは遅咲きで、値段は中国では高価な部類であることから普及が遅れていた。筆者自身もiPodがシェア1位という統計をみるのは初めて。今回の調査対象はヘビー&リッチ層ではあるので、今後ライトユーザーにこの傾向が広がる可能性は大だ。買いたい製品のMP3メーカーではやはりアップル(33.39%)が他社を抑え1位となっている。ちなみに中国本土で独自のウォークマンをリリースするソニーの製品を買いたいと回答したのは6位で、シェアは2.06%。

 そのほかデジタル機器の普及具合だが調査対象の、51.29%がDVDプレーヤーを、9.09%がDVDレコーダーを、7.87%がHD DVDプレーヤーを、33.92%が液晶テレビを、8.14%がプラズマテレビをそれぞれ所持しているという結果となった。

 簡単に筆者なりにまとめると、中国のヘビー&リッチなユーザーは日本並みといっていいほど購買力があり、かつ低価格の製品で妥協せず、いいものを買おうという傾向がうかがえた。たとえば今回のiPodやリコー製デジカメの支持率は、中国全土のITユーザーを対象にしたものよりもずっと支持率は高いものとなっている。「貧しい国だから分相応で低価格機種が売れる」という構図にはならないことは覚えておくべきだろう。

 またDVD±RやDVDレコーダーの普及がいまいちであったり、マイクロソフト製品やアドビ製品の普及率が高いことを考えると、やはり店頭経由かインターネット経由での海賊版ソフトを利用するのが、リッチ&ヘビーユーザーでも一般的と察するべきだろう。貧しいからとLinuxを提供したところで、ヘビーユーザーの1000人に19人しか利用していない状況では無駄なことではないかと思う。

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