今月11日、中国の中堅どころのIT系ニュースサイト「天極網」が、現在の中国のIT製品(パソコンやデジタルカメラなど)の普及度についてまとめた調査結果「2007年中国ITネットワーク調査報告」を発表した。その調査結果からは予想以上に中国でIT機器が普及している様子が理解できた。この統計をかいつまんで紹介しよう。
なお、様々な所得層が存在する中国では、調査対象によって統計結果が大きく変わってしまうのが常なので、統計結果と同じほどに調査対象が重要になってくる。この調査では、インターネット利用者に対してのインターネットを利用しての調査に加え、中国の代表的な10都市における電脳街の客と大学で調査を行なった、としている。調査サンプル数は30万強でうち男性が84.8%。つまり中国人の中でも比較的に豊かな地域に在住し、インターネットやパソコンなどに通じているリッチ&ヘビーユーザーをターゲットにした調査と捉えてよいだろう。
中国ではレノボは不動の人気
調査対象の9割強が家庭内にパソコンがあると回答。所持しているパソコンの種類(複数回答可)では、「メーカー製デスクトップパソコン(70.68%)」が最も多く「自作デスクトップパソコン(41.37%)」や「メーカー製ノートパソコン(54.43%)」を上回った。その一方で将来購入したいパソコンの種類では「メーカー製ノートパソコン(64.26%)」が最も多く「メーカー製デスクトップパソコン(19.45%)」や「自作デスクトップパソコン(16.56%)」を大きく上回った。
現在使用しているデスクトップパソコンのメーカーは、家庭向けパソコンでは「レノボ(37.58%)」が2位以下の「デル(9.65%)」「Acer(5.62%)」「ファウンダー(4.18%)」「HP(4.18%)」を引き離す結果となった。また将来買いたいパソコンのメーカーでも、やはりレノボが1番人気となり、以下デル、HPが続く結果となった。
今年買うとすればエントリーモデルよりは高い「4000~6000元(6万円~9万円)」程度の価格の、19インチワイド液晶モデル、というのが最も多い意見だ。
一方現在使用しているノートパソコンにおいては、家庭向けパソコンでは「レノボ(18.92%)」とトップシェアではあるものの、2位以下の「Acer(15.08%)」「レノボThinkブランド(10.68%)」「東芝(9.36%)」「HP(7.61%)」と、レノボと2位以下の差がデスクトップパソコンほどの差はみられなかった。ちなみに日本企業では「ソニー(3.04%)」が8位となり、変わったところでは10位に「アップル(1.66%)」がランクインしている。
今年購入したいパソコンメーカーでは「レノボ(22.48%)」が首位であることは変わりないが、2位に「レノボThinkブランド(12.67%)」が登場。また「ソニー(6.01%)」「アップル(4.46%)」のポイントも上昇する結果となった。今年買いたいノートパソコンはやはりデスクトップパソコンと同様に、安すぎない価格帯「4000~8000元(6万円~12万円)」の値段で、Core 2プロセッサー搭載で、14インチディスプレーというのが最も多い意見だ。