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NECが、2008年新春モデルデスクトップPCをリリース

パソコン初の「デジタル長時間モード」を搭載したVALUESTAR新春モデルが登場

2008年01月08日 11時00分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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 日本電気(株)は8日、デスクトップパソコン「VALUESTAR」シリーズの2008年新春モデルとして、4シリーズ11製品を今月上旬に発売すると発表した。価格はすべてオープンプライス。

 VALUESTAR新春モデルに共通する特徴しては、以下の点が挙げられる。

  • パソコンとしては初の、HD映像を高解像度なまま長時間(約2倍)録画できる「デジタル長時間モード」を搭載
  • メモリー2GB搭載モデルの増加(VALUESTAR Lスリムタイプを除く10製品)
  • デュアルコアCPUモデルの増加(VALUESTAR N最下位モデル1製品を除く10製品)
  • ダビング10対応予定(放送開始後にアップグレードで対応)
VN570/LG

「パソコン長時間モード」を搭載した地デジチューナー内蔵モデル「VN570/LG」

 デジタル長時間モードの仕組みについては、同時に発表された同社ノートパソコン「LaVie」シリーズのニュース(関連記事)で詳しく述べているが、解像度を下げることなく、画質劣化も極力抑えながら、平均17Mbpsで配信されるHD映像を半分の約8.5Mbpsにビットレート変換(トランスレート)して保存するというもの。HDD&DVDレコーダーでは昨年冬から採用が始まっているが、パソコンでは同社が初となる。

 メモリー2GBやデュアルコアCPU搭載モデルの増加は、OSやアプリケーションの起動時間、複数アプリケーションの同時実行でのレスポンス向上などを図ったもの。

 ダビング10は、録画した番組について9回のコピーと1回の移動(ムーブ)が行なえるというもので、規格名は定まったものの具体的な放送開始時期については明らかになっていない。同社では放送が開始されるタイミングに合わせて、ユーザーに具体的な対応方法を告知するとしている。

 では、液晶ディスプレー一体型の「VALUESTAR N」から、詳細を見ていこう。



17インチワイドのテレビモデルが加わり
4サイズから選択可能になった


背面に持ち運びのためのキャリングハンドルを持つ、液晶一体型の「VALUESTAR N」。左は17インチワイドの地デジ対応モデル「VN750/LG」、右は15.4インチワイドのシンプルモデル「VN500/LG」

 液晶ディスプレーの裏側にパソコン本体を薄くレイアウトして、省スペース性とデザイン性を兼ね備えた「VALUESTAR N」の新春モデルは、17インチワイドと15.4インチワイドでそれぞれ地デジ/地アナのテレビチューナーを搭載/非搭載という全4製品をラインナップする。このうち17インチワイドのテレビモデルは初登場で、継続販売される19/22インチモデルと合わせて4サイズから選択が可能となった。

 今回ラインナップされたテレビモデル(2製品)はどちらも前述の「デジタル長時間モード」に対応しているほか、「画面消灯機能」を装備しているのが目新しい。これは深夜など寝静まった時間に録画予約をしている場合でも、画面表示やスピーカー出力がなくなるというもの。画面消灯機能はテレビ機能のない2製品でも搭載しており、短時間パソコンの前を離れる際に、書きかけの文章やメール、見ているウェブサイトなどを他人に見られないように、ちょっとしたプライバシー保護にも役立つという。

 このほかの主なスペックは以下の通りだ。

VALUESTAR N VN770/LG
CPU:Turion 64 X2 TL-58(1.90GHz)|メモリー:DDR2-677 2GB|グラフィックス:チップセット内蔵(Radeon X1200)
ディスプレー:17インチワイド 1440×900ドット|HDD:250GB|光学ドライブ:DL対応DVDスーパーマルチドライブ|TV機能:地上デジタル放送/地上アナログ放送チューナー内蔵|無線通信機能:IEEE 802.11a/b/g
サイズ:幅440×奥行き180.1×高さ319.2mm(最小傾斜時)|重量:約4.3kg|OS:Windows Vista Home Premium
予想実売価格:23万5000円前後
VN750/LG
HDD:160GB|TV機能:なし
重量:約4.2kg
それ以外の主な仕様は「VN770/LG」と同等
予想実売価格:20万5000円前後
VN570/LG
ディスプレー:15.4インチワイド 1280×800ドット|TV機能:地上デジタル放送/地上アナログ放送チューナー内蔵
サイズ:幅440×奥行き162.9×高さ316.1mm(最小傾斜時)|重量:約4.3kg
それ以外の主な仕様は「VN750/LG」と同等
予想実売価格:21万5000円前後
VN500/LG
TV機能:なし
重量:約4.1kg
それ以外の主な仕様は「VN570/LG」と同等
予想実売価格:17万5000円前後


スペック強化した水冷方式の液晶一体型


水冷システムを搭載した静音性が特徴の液晶一体型モデル「VALUESTAR W」。左は22インチワイドタイプの「VW790/LG」、右は19インチワイドの「VW500/LG」。このほかにテレビ機能を省略した19インチワイドの「VW300/LG」もラインナップしている

 22インチと19インチのワイド液晶ディスプレーの下部に、奥行き253mmのスリムなボディーを一体化した「VALUESTAR W」シリーズ。その新春モデルは、CPUとHDDを効率的に冷却する水冷システムにより低騒音(25dB)を実現し、HD DVDの読み出しも可能な記録型Blu-rayディスクドライブを内蔵(最上位のVW790/LG)するなど、主な特徴は従来機種を継承している。

 新春モデルとしての新機能は、地デジチューナー内蔵モデル(最下位のVW300/LGを除く3製品)に前述の「デジタル長時間モード」を装備し、全機種メモリー2GBを標準搭載。また、22インチワイド液晶ディスプレー内蔵の上位2製品(VW790/LG、VW770/LG)には米NVIDIA社のGeForce 8400M GTを採用したこと。これにより、液晶一体型ながら3Dゲームなども快適にプレイできるようになった。

 そのほかの主なスペックは以下の通り。

サイズや重量などの詳細が判明したので、当該個所を追記しました。(2008/01/08)

VALUESTAR W VW790/LG
CPU:Core 2 Duo E4500(2.20GHz)|メモリー:DDR2-677 2GB|グラフィックス:GeForce 8400M GT
ディスプレー:22インチワイド 1680×1050ドット|HDD:500GB|光学ドライブ:HD DVD-ROM対応Blu-rayディスクドライブ|TV機能:地上デジタル放送/地上アナログ放送チューナー内蔵|無線通信機能:IEEE 802.11a/b/g/n
サイズ:幅534×奥行き253×高さ47.6mm(ディスプレー直立時)|重量:約21kg|OS:Windows Vista Home Premium
予想実売価格:33万5000円前後
VW770/LG
光学ドライブ:DL対応DVDスーパーマルチドライブ|無線通信機能:IEEE 802.11a/b/g
それ以外の主な仕様は「VW790/LG」と同等
予想実売価格:27万円前後
VW500/LG
グラフィックス:チップセット内蔵(Radeon Xpress 1250)
ディスプレー:19インチワイド 1440×900ドット|無線通信機能:なし
サイズ:幅534×奥行き253×高さ476mm|重量:約20kg
それ以外の主な仕様は「VW500/LG」と同等
予想実売価格:25万円前後
VW300/LG
HDD:320GB|TV機能:なし
それ以外の主な仕様は「VW500/LG」と同等
予想実売価格:22万5000円前後


スリムボディーのVALUESTAR L
デザインを一新して新登場


 薄型の縦置きボディーと液晶ディスプレーをセットにした「VALUESTAR L」シリーズは、従来クアッドコアCPUのみ存在していた上位モデル「同 スタンダードタイプ」と、Pentium 4 Dual搭載の下位モデル「同 スリムタイプ」というラインナップだった。新春モデルでは上位モデルにデュアルコアCPUを追加し、下位モデルはCPUをCore 2 Duoに変更するとともにボディーデザインを一新している。

VL570/LG

狭額縁の19インチ液晶ディスプレーがセットになった「VALUESTAR L スタンダードタイプ」

 まずスタンダードタイプにはCore 2 Duo E4500(2.20GHz)搭載の普及機を追加し(最上位の「VL570/LG」はクアッドコアのCore 2 Quad Q6600搭載)、付属する液晶ディスプレーも狭額縁の19インチワイドタイプに変更された。この19インチ液晶ディスプレーはデザインを一新したもので、従来の20インチワイド液晶ディスプレーに比べて幅が45mmほど小さくなった。設置面積が限られる家庭での利用では、こうした配慮はありがたい。

VL300/LG

ブラックボディーの前面を辞書の背表紙のように丸く優しいデザインに変更した「VALUESTAR L スリムタイプ」

 スリムモデルは、パソコンらしい四角四面なフロントマスクを一変させて、辞書の背表紙のような緩やかなカーブを持つデザインに生まれ変わっている。CPUとともにチップセットもNVIDIA GeForce 7100+nForce 630iに変更され、グラフィックス機能も引き上げられた。また、スタンダードモデルにはない特徴としてHDMI端子を搭載。大画面テレビと組み合わせてDVD再生やネット動画を大迫力で楽しめるようになっている。ただし、前述の通り、今回のデスクトップパソコン新春モデルでは唯一、メモリーが標準で1GB(最大4GB)搭載となっているので、複数アプリを同時並行して使う場合にはメモリーの増設を検討したい。

 そのほかのスペックは以下の通りだ。

VALUESTAR L スタンダードタイプ VL570/LG
CPU:Core 2 Quad Q6600(2.40GHz)|メモリー:DDR2-677 2GB|グラフィックス:チップセット内蔵(Intel GMA3100)
ディスプレー:19インチワイド 1440×900ドット|HDD:320GB|光学ドライブ:DL対応DVDスーパーマルチドライブ|TV機能:なし|無線通信機能:なし
サイズ:幅99×奥行き388×高さ372mm(本体)、幅440×奥行き210×高さ361mm(ディスプレー)|重量:約10kg(本体)、約4.9kg(ディスプレー)|OS:Windows Vista Home Premium
予想実売価格:23万5000円前後
VL500/LG
CPU:Core 2 Duo E4500(2.20GHz)
それ以外の主な仕様は「VL570/LG」と同等
予想実売価格:21万円前後
VALUESTAR L スリムタイプ VL300/LG
メモリー:DDR2-677 1GB|グラフィックス:チップセット内蔵(GeForce 7100)
ディスプレー:17インチ 1280×1024ドット|HDD:160GB
サイズ:66×奥行き343×高さ352mm(本体)、幅374×奥行き175×383mm(ディスプレー)|重量:約7.2kg(本体)、約4.8kg(ディスプレー)
それ以外の主な仕様は「VL500/LG」と同等
予想実売価格:17万円前後

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