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少なくとも1カ月半から2カ月前には上司に意思表示を

Step6 退職/入社の手続きを進める

2006年09月25日 00時00分更新

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Step 6 退職/入社の手続きを進める

 次の勤務先が決まったからといって、転職活動が終わったことにはなりません。スムースかつ円満に退職手続きを行なうことは社会人としてのマナーです。まずは直属の上司に相談という形で退職の意思を伝えます。その後、了解が取れたら退職願を提出するようにしましょう。退職の手続きには、これまで勤めていた会社への手続きと公的手続きがありますが、面倒がらずにきちんと確認しながら円満退社を目指しましょう。

 円満退社の第一歩となるのが、退職の意思表示をすることです。まずは直属の上司に、転職の意思があることを伝えましょう。法律では退職の意志は口頭で伝えればよいことになっていますが、就業規則で書面の提出を定めている会社は多く、社内的な退職の手続きもこの書面をもって始まるのが一般的です。なお、退職したい時期の1カ月半から2カ月前には伝えるようにしてください。ただし職種によっては、プロジェクトの切りのいい時期を見計らう、繁忙期を避けるといった配慮も必要です。仕事内容、会社や部署の状況などを考慮し、無理のない退職スケジュールを立てましょう。

退職願の書き方


「願」と「届」は意味が違う

退職願

退職願サンプル(画像クリックで拡大)

1「退職届」とは書かず、「退職願」に
 「退職届」は、すでに会社が退職を認めたか、または本人が必ず退職するという意思を示すものになります。「退職願」は会社側が承諾するまでは撤回が可能ですが、「退職届」は特別なことがない限り撤回はできません。ですので、まずは「退職願」と書いてください。
2本文の書き出し「私事」
 本文の書き出しは私事あるいは「私儀」。表題から1行あけた次の行のいちばん下に書きます。
3退職理由はシンプルに
 退職理由は細かく書く必要はなく、「一身上の都合」と書くだけで大丈夫です。
4退職予定日は上司と相談
 退職予定日は、「退職願」を書く前に上司と相談して決めるのが一般的です。自分の都合だけで書かないよう注意してください。
5届け出年月日は提出する日付
 届け出年月日は退職願を書いている日ではなく、退職願を提出する日付を書きます。
6押印も忘れずに
所属部署と名前を書き、その下に押印します。
7宛名は社長名で敬称は「殿」
 退職願の宛先は上司の名前ではなく、会社名/社長名にしてください。敬称は「殿」を使いましょう。

退職時に必要な公共手続き

 転職先が決まっていれば意外とスムース。退職日には、会社から受け取るものをきちんと確認しましょう。公共手続きに必要なもので会社から受け取るものは、「雇用保険被保険者証」「年金手帳」「源泉徴収票」の3つです。いずれも大切な書類ですので、忘れずに受け取るようにしましょう。

■保険

健康保険証は忘れずに返却
 転職先が決まっている場合は健康保険証を返却し、次の企業の健康保険組合に加入します。雇用保険被保険者証は、雇用保険の加入者であることを証明する証書です。再就職が決まったら新しい会社に提出します。

■年金

年金手帳を新しい会社に提出
 年金手帳は、年金保険に加入していることを証明する証書です。転職後は速やかに次の企業の総務部に提出しましょう。

■税金

退職金の手続きと源泉徴収票をチェック
 退職金が支給された場合は、退職所得の受給に関する申告を現在の会社の総務に提出します。また、源泉徴収票は所得税の年末調整に必要な書類です。転職先の総務担当部署に提出となりますので、忘れずに受け取るようにしましょう。年内に再就職した場合、その会社に提出しますが、年内に再就職しなかった場合は、翌年確定申告をしてください。

退職時に必要な公共手続き一覧表
手続きの必要な項目手続きの内容手続きする場所期日・条件
雇用保険雇用保険被保険者証の受領現在の会社の総務担当部署退職日当日までに
雇用保険被保険者証の提出転職先の総務担当部署入社後すぐ
健康保険健康保険証の返還現在の会社の総務担当部署退職日当日までに
年金保険年金手帳の受領現在の会社の総務担当部署退職日当日までに
年金手帳の提出転職先の総務担当部署入社後すぐ
税金の手続き源泉徴収票の受領現在の会社の総務担当部署退職日当日
住民税支払い方法の確認現在の会社の総務担当部署退職日当日までに
退職所得の受給に関する申告現在の会社の総務担当部署退職金が支給されたとき
源泉徴収票の提出転職先の総務担当部署年末調整の前に

これでキャリアアップ成功者への道は終わりですが、転職活動に疑問や不安が生じたら、いつでも見にもどって来てください。再び読み返すことが問題の解決のヒントになるはずですから......


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