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空挺魂を身につけろ!

これが陸自精鋭の空挺部隊式ブートキャンプだ!

2008年01月20日 08時01分更新

文● アスキー戦車部長Y

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いよいよ装備の装着

 本来、降下装備は落下傘約15kgと予備傘(予備の落下傘のことだ)約7kg、それに武器弾薬食料で合わせて約50kgにもなるのだそうだ。10kgの米袋5袋分って、もう一般人には装着したらマトモに歩けない重さ。それを身につけて高度約340m、場合によって隠密降下の場合は高度約3000mくらいから降下することになるのだから、並大抵の体力、気力では勤まる訳もない。レンジャー資格が必須っていうのも理解出来る。跳出塔の脇の装着場で男女あわせて16名がいよいよ装備を身に付ける。今回の訓練では迷彩服の上着と安全用ベルトを身につけるだけだが、それでも点検は念入りに行なう。

装備点検

空挺隊員が一人一人点検しつつ装備を装着していく

装備点検

女性も同様にきちんと装具を装着する

準備完了

ヘルメットも装着し、準備完了だ

 そしていよいよ地上での訓練だ。まず空挺団の隊員が見本を示す。かけ声と共に降下姿勢をとり、合図とともに勢いよく跳び出す。

 さすが本職、手慣れたモノだ。動画ではわざとタイミングを外しているようだが、これは緊張感をほぐすためにワザとやったのだろう。なお、飛び降りてからの「初降下(ハツコウカ)」「2降下(ニコウカ)」……というかけ声は落下傘を開くタイミングを計るためのものだそうだ。

 この練習の間に跳出塔に登っての見学が行なわれた。まあ、高いところが好きな私としてはいよいよ登れるか、というところだ。鋼鉄製の階段を上ること数10段、高さ11.3mの跳出塔上部の訓練エリアにたどり着く。広報の方によれば、大人の目線で12.5mくらいで、実はこの高さが感覚的に恐怖を覚える高さなのだそうだ。

跳出塔

登って眺める分には怖くない。ただ、実際に訓練する側になったとき、やはり最初はビビってしまうかもしれない。ちなみに広報の方によると、6月に全日本柔道男子が跳出塔に登ったがそうだが、なかなか飛び出せなかった某有名選手が1名いたとか……

まずは空挺団隊員がお手本を見せる!

 我々が跳出塔に登って見学している間に、下では訓練体験希望者の準備が整ったようだ。総員16名、これが4名ずつ体験することになった。グループごとに分かれ、隊員の注意を受ける。訓練とはいえ、高所から飛び降りるわけだから中途半端なことをすればただでは済まない。そういうこともあり、参加者の皆さんは真剣に聞き入っている。そしてツアー参加者の跳出塔訓練体験を前に、本職の空挺団隊員が見本を示すことになった。

降下体験者の訓練

地上では体験希望者の跳出タイミングの訓練が続いている

 空挺団の若手隊員が1名、跳出塔に勢いよく登っていく。最上部に着くと逡巡もなく、跳出エリアから身を乗り出す。官姓名を名乗り、上官の強い足踏みを合図に勢いよく飛び出す。さすが本職は勢いが違いますな。

跳出塔から身を乗り出す空挺隊員

跳出塔から身を乗り出す空挺隊員

(次ページへ続く)

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