米AMD社は19日(現地時間)、デスクトップPC向けクアッドコアCPU「AMD Phenom 9600 Black Edition クアッドコア・プロセッサ」の出荷を開始したと発表した。CPUの動作クロックを変える内部倍率が変更可能で、オーバークロック動作を行なうのに適する。価格は283ドル(約3万1979円)で、通常版と同じ価格となっている。
Phenom 9600 Black Editionは、11月19日に発表された「AMD Phenom 9600 クアッドコア・プロセッサ」(関連記事)の、CPUの内部倍率固定を解除したパワーユーザー~メインストリームユーザー向けCPU。同社のWindows向けパフォーマンスチューニングユーティリティー「AMD OverDrive」を用いることで、性能をカスタマイズできるとしている。
倍率可変以外の仕様は、通常版Phenom 9600と同様で、クアッドコア搭載、動作クロック2.3GHz、2次キャッシュメモリー512KB×4、共有3次キャッシュメモリー2MB、Hyper Transport 3.0対応(クロック3.6GHz)となっている。対応メモリーは最高でDDR2-1066。TDPは95W。
一般的には、倍率可変などの機能がついたCPUは通常版と比べてプレミアムな製品として、高めの価格設定がなされる。しかしPhenom 9600 Black Editionについては、通常版と同じ価格で提供するとしている。
また、同時にAMDでは、パワーゲーマー向けのコミュニティー「AMD GAME! Wiki」(http://www.gamewiki.amd.com)の開設を発表した。ゲームの攻略や裏技、ゲームシステムに関する情報交換や、動画投稿などが行なえるとしている。