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最新パーツ性能チェック 第54回

【最新パーツ性能チェックVol.54】

「Phenom 9900」はAMDのフラッグシップモデルとなりうるか?

2007年12月18日 20時00分更新

文● 加藤 勝明

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Super π&Sandra XII

 まずは小手調べに純粋なCPU周りのパフォーマンスをチェックしてみる。Super π104万桁の計算およびSandra XIIから2種類のテストを実行した。

SuperPI 104万桁(単位:秒)

SuperPI 104万桁(単位:秒) ←Fast

Sandra XII (単位:score)

Sandra XII (単位:score) Fast→

 DDR2-1066を使った場合の方が微妙に数値はよいものの、全体としてはクロック上昇分だけSandraのパフォーマンスもよくなったという感じだ。メモリー性能の違いによるパフォーマンスはほとんどないと考えてよいだろう。
 逆にSuperπはほぼどんな条件でも結果に大差はでなかった。これはSuperπ自身が今のCPUにとってはあまり負荷をかけずに処理できることに起因している。

Sandra XII Cache & Memory Benchmark
によるメモリのデータ転送速度(単位:MB/s)
TestBlock Size Phenom 9900 (DDR2 1066) Phenom 9900 (DDR2 1066/HT 1.8GHz) Phenom 9900 (DDR2 800) Phenom 9600 (DDR2 1066) Phenom 9600 (DDR2 800)
2KB 147904 146882 148208 130828 129934
4KB 181761 180623 181688 160802 160727
8KB 173615 173547 173449 153716 153098
16KB 176996 176460 176225 156486 155964
32KB 186673 185082 186988 163865 165616
64KB 162355 161030 162203 143289 143425
128KB 146538 145562 146635 129478 129424
256KB 136220 135577 136358 120610 120665
512KB 93086 92524 93090 82310 82034
1MB 78501 78119 78152 69343 69444
4MB 31605 32037 32523 28418 28873
16MB 4772 4734 4596 4655 4469
64MB 4747 4724 4583 4635 4460
256MB 4744 4713 4577 4640 4451
1GB 4764 4755 4611 4683 4475
Sandra XII Cache & Memory Benchmark

Sandra XII Cache & Memory Benchmark

CineBench&TMPGEnc

 次は現実アプリ系から「CineBench R10」および「TMPGEnc 4.0 Express評価版」を使ったテストだ。CineBenchはコア1つおよびコア4つを使ったレンダリング時間の比較を、TMPGEncは約190MBのAVIファイルをHDTV用およびDVD用にエンコードした際の時間を計測している(各設定はデフォルトのまま)。

CineBench9.5 Rendaring(単位:score)

CineBench9.5 Rendaring(単位:score) Fast→

CineBench R10 Rendaring(単位:score)

CineBench R10 Rendaring(単位:score) Fast→

TMPGEnc 4.0 Express(単位:秒)

TMPGEnc 4.0 Express(単位:秒) ←Fast

 元々CPUリソースを貪欲に要求するアプリだけあって、動作クロックの高い「9900」の結果は格段に向上している。特に同じDDR2-1066を使う場合でも「9900」と「9600」ではエンコード時間に10秒以上の差がついている。DDR2-1066を使いたいなら、「9900」の方がより性能を引き出せるという見方も可能だろう。

(次ページへ続く)

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