インクジェットプリンタの家庭での印刷が、ハガキや写真画像が主流なのはいまだに変わらないとは思うが、印刷の高速化や黒のしまりがいい顔料インクの搭載などによってテキスト印刷でも十分使えるようになってきた。特に本機は、モノクロ文書ならば家庭用ページプリンタよりも速くなってきたため、小規模オフィスのビジネス用途にも使えるのは大きい。写真画質に関しては定評のあるカラリオシリーズだが、印刷速度では他社製品群に比べてやや弱いという印象があるなか、高速性をうたう本機のようなモデルは同社にとって貴重ではある。もちろん文書専用というわけではなく、つよインクによる発色は顔料系ながら染料系インクとも遜色のない鮮やかさで、印刷品質も高いままに褪色保護・耐水性のある印刷結果が得られる。
主流が複合機にシフトしつつあるインクジェットプリンターの中で、専用機は入門機とプロ/ハイアマチュア向けのハイエンドに二極化しつつある。そんな中で、普及価格帯ながら写真もきれいに印刷できてモノクロ印刷も高速、なにより非常にコンパクトに収まった本機の実用性はかなり高いと言えるだろう。
“カラリオ”PX-V780の主なスペック | |
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製品名 | Colorio PX-V780 |
印刷方式 | MACH式インクジェット |
印刷解像度 | 最高5760×1440dpi |
インク | 4色(C/M/Y/Bk) |
インクノズル | 黒180ノズル×2、CMY各59ノズル |
印刷サイズ | A4縦~A6縦、ハガキ、封筒、L判、2L判、KG、ハイビジョン、六切 |
給紙容量 | A4最大120枚、ハガキ最大50枚 |
液晶ディスプレー | なし |
インターフェース | USB 2.0(Hi-speed対応) |
本体サイズ | 幅435×奥行き240×高さ161mm |
重さ | 約3.9kg |