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【レビュー】印刷速度を高速化したインクジェット普及モデル エプソン「PX-V780」

2007年12月19日 12時00分更新

文● 行正和義

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 多機能な複合機や、専用紙への高画質印刷などの競争が続いてきたここ数年のインクジェットプリンター市場だが、実使用上ではオフィス文書やウェブページを印刷するというケースはまだまだ多いだろう。セイコーエプソン(株)の2007年冬モデル“カラリオ”(Colorio)「PX-V780」は、画像印刷の品質はそのままに文書印刷速度の向上を図ったモデルだ(関連記事1)。

PX-V780

エプソン“カラリオ”「PX-V780」

 背面給紙/前面排紙方式の紙送り機構をはじめとしたボディーは、いわゆる従来型のインクジェットプリンター然としたデザインを採用する。最近のカラリオシリーズで採用されている、光沢感のある表面処理を行なった樹脂製ボディーで、給排紙トレイも含めて白で統一されており、家庭に置いても非常にすっきりとした印象となっている。

本体デザインは、A4機「PM-G860」(6色染料)に共通する直線ベースのシンプルなラインで構成されているが、G860が黒を基調としているのに対してV780は白で統一されている。また、搭載するインク数が少ないことやDVD/CDレーベル印刷に対応していないこともあって、サイズは一回り小さくなっている

 印刷解像度が最高5760×1440dpiなのは最近の同社製品と共通で、ほかのPXシリーズと同様に顔料系「つよインク」を採用し、印刷ヘッド部にCMYK4色独立インクカートリッジをセットする構造もそのままだ。従来機である「PX-V700」(2003年春モデル)からの大きな違いは、V700では黒180ノズル、カラー59ノズル×3だったのが、カラーは変わりないものの黒のみ2列配置の180×2ノズルとなり、モノクロ印刷を高速化させている点だ。これ併せてインクカートリッジの装着も、黒のみカートリッジを2個並べて装着する。また、曲面を多用したV700に比べて直線構成となったボディーが、横幅25mm、高さは76mmもの小型化がなされているのも外観上のポイントだ。

側面

直方体のボディーの前面パネルが排紙トレイ、上面後部の給紙トレイという、いわゆる伝統的な構成だ

背面

本体背面。CD/DVDラベル印刷に対応しないためフラットローディング用スロットもない。電源は外部ACアダプターではなく、メガネ型コネクターの直付けとなっている

 V780は紙への印刷に特化した単機能プリンターであり、最近の複合機・高機能機に比べればとりたてて付加機能は用意されておらず、CD-R/DVD-Rのレーベル印刷にも対応していない。オプションに無線LANアダプターが用意されている程度だ。ソフトウェア面では、同社の“カラリオ”「PMシリーズ」と同様に、顔検出による美肌・小顔補正「ナチュラルフォト」を含む最新のプリンタドライバーを採用している。

 印刷してみると確かに印刷速度は速く、モノクロ文書であればファーストプリントで10秒以内、1分あたり10~12枚程度出力できる(Wordから印刷、標準品質)。リリースでうたわれているような“A4モノクロ文書で1分間に約37枚の高速出力”クラスの印刷では印刷品質がやや落ちてしまうし、Windowsアプリケーションからの印刷ではデータ転送時間などの前処理もあって、37枚がきっかり1分以内に印刷が終わるわけでないものの、同社カラリオシリーズでは非常に高速なプリンターと言えるだろう。

インク

全色別体型インクカートリッジは「ICC46/ICM46/ICY46/ICBK46」という、カラリオシリーズでは一般的なものだが、黒インクだけ2つ並べて装着するのが特徴的だ

 ただし、カラー印刷に関しては各色59ノズルと従来のままなので、写真画像の印刷はやや遅い。L判用紙に対して、“標準”で2分50秒、“きれい”で印刷すると5分30秒前後かかる。90ノズル6色インクの「PM-T960」(関連記事2)では同条件で“標準”が40秒、“きれい”でも1分半程度だから、2~3倍近い印刷時間だ。普及モデルの本機とカラリオシリーズハイエンド複合機のPM-T960を比べるとのはやや酷ではあるものの、やはりかなり遅い印象だ。

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