このページの本文へ

「見えない資産をソフトウェア管理する」――国際基準に準拠したソフトウェア資産管理基準を発表

2007年11月27日 21時34分更新

文● アスキービジネス編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

ソフトウェア資産管理コンソーシアムは11月27日、ソフトウェア資産資産に関する管理・運用指針である「ソフトウェア資産管理基準 Ver2.0」を発表した。国際基準ISO/IEC 19770-1に準拠しながら、急速に変化を遂げるIT環境に対応するものになっている。


見えないソフトウェア資産を効率よく管理


「企業が経営を行なう上で、ITが切り離せないものになり、企業が持つソフトウェア資産は年々膨張している。しかし、ソフトウェア資産の管理は企業の生産性向上に大きくするものにもかかわらず、管理体制が十分に整備されていなかった」

 ソフトウェア資産管理コンソーシアム 会長の加藤憲昭氏は2002年5月に同コンソーシアムが設立された背景についてこのように語る。同コンソーシアムはソフトウェアや管理ツールのベンダーやコンサルティング会社、監査法人などからなる団体で、「ソフトウェア資産管理の普及促進」や「ソフトウェア管理ツールの社会的認知向上」を目的としている。

ソフトウェア資産管理コンソーシアム 会長 加藤憲昭氏

ソフトウェア資産管理コンソーシアム 会長 加藤憲昭氏

 2002年の10月には「ソフトウェア資産管理基準 Ver.1.0」を策定し、2003年11月には「ソフトウェア資産管理 評価基準Ver.1.0」も策定。今回は、2006年5月に発表された国際的なソフトウェア管理基準であるISO/IEC 19770-1の内容を反映させつつ、Ver.1.0登場からの5年間で急速に変わったIT環境に対応させるため、バージョンアップを行った。

「ソフトウェアは目に見えない資産で、管理しにくいもの。しかし、内部統制やコンプライアンス対応の観点から、ソフトウェア資産管理の機運が高まっている」

 ソフトウェア資産管理コンソーシアム 副会長の田村仁一氏は今回の管理基準設定の経緯をこのように語る。ソフトウェア資産管理基準は、企業がソフトウェアを持つ上でいかにそれを管理していくかのベストプラクティスであり、「方針・体制」「ソフトウェア資産管理の基本機能」「環境整備」「コスト」「セキュリティ」「他の関連業務とのインターフェース」といった6つの観点から、13の管理項目・47の管理要件からなっている。

ソフトウェア資産管理コンソーシアム 副会長 田村仁一氏

ソフトウェア資産管理コンソーシアム 副会長 田村仁一氏

 策定された管理基準は、同コンソーシアムのWebサイトからダウンロードできるようになっている。

カテゴリートップへ

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード