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開発者を直撃インタビュー

ISO 400の画質に自信あり!──リコーに聞く「GR DIGITAL II」の見どころ

2007年11月21日 18時00分更新

文● 荻窪圭

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「初代のISO 100の画質を、ISO 400で」


── 先ほどノイズの話が出ましたが、画質についてはどういうコンセプトで開発を進めましたか?

阪口氏

阪口氏

阪口 ひとことでいえば「GR DIGITALのISO 100の画質を、GR DIGITAL IIのISO 400で実現する」ですね。
 それを達成するために、ノイズの少なさと解像感を両立させることを最優先にしました。開発時に一番苦労したところで、「GRエンジンII」と呼ばれる新しい画像エンジンも作りましたし、内部のレイアウト設計もノイズ軽減最優先で行なっています。
 いくつかある画質アップの要素の中で、一番大きいのは画像エンジンですね。フィルタなどの構成を新しくして、シミュレーションを行ない、設定して撮って評価してというのを繰り返しましたね。
 難しいのは、その上で初代GR DIGITALと同じ画質を出さなければならないことです。GR DIGITALは、例えば空の青が特徴的な色になります。エンジンが違うため厳密に合わせるのは難しいですが、画質の傾向を合わせた上で進化させなきゃいけない。そこは最後の最後まで苦労しましたね。


── 「ISO 400でISO 100の画質」ということは初代のISO 400の画質が、IIではISO 1600でも得られるということでしょうか?

阪口 さすがにそれは(笑)。比率としてはその通りなのですが、ISO 1600にもなりますと、ある程度解像感を犠牲にしてでも画質を保つ処理をせざるをえなくなります。

樋口 もともとISO 400をメインにチューニングしてもらったのです。ISO 400は一番使用頻度が高い感度ですから、そこをメインターゲットにしたんです。


── では今回の一番のウリはISO 400まで常用で使える画質といっていいですね。ノイズ低減以外の面では?

阪口 もちろんAF、AWB(オートホワイトバランス)、AE(オート露出)のすべてを見直してます。確実に性能が上がって苦手被写体は少なくなってます。



すべてにおいて使いやすくなっている


── 最後に初代GR DIGITALユーザーに向けて「ここがよくなったからぜひ買い換えてください」というポイントがあればお聞かせください。

阪口 見た目はほとんど変わりませんが、すべてにおいて使いやすくなってます。例えば、外装の型も同じように見えますが新規に作ってますし、液晶ディスプレーが大きくなりましたが操作感に違和感がないようレイアウトしてますから完成度は高くなってます。

樋口 実際に初代GR DIGITALと比べると、レスポンスが大きく改善されてます。RAWの書き込み速度やマクロ時の合焦も速くなってますし、シャッターを切ったあとのブラックアウト時間も短くなったため、全体にキレがよくなったと感じられると思います。ぜひ店頭で一度触ってみて欲しいですね。


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