厚み20mm前後で薄さを競う最近のコンパクトデジタルカメラと比べるとややもっさりした印象のあるボディーだが、厚み23mmというサイズはほとんどのポーチやポケットにすんなり収まり、ボディー前面のモールドなどもあって持ちやすい。また、撮影時重量の約159gという重さは、手に取ったときには思いのほか軽く感じる。
撮影画像はいかにも同社らしい鮮やかな発色と強めのシャープネスで、メリハリの効いた絵作りで見応えのあるものとなっている。明暗の差の大きなシーンではやはり白とび・黒潰れは見られる。また、本機の特徴である広角での撮影結果でも、周辺部では像が歪んで色ムラや解像感の低下は大きいのは確かだが、コンパクトデジタルカメラとしてはやむを得ないところだろう。
ここ最近のコンパクトデジタルカメラは、光学的手ぶれ補正や顔認識など豊富な機能を搭載することがセールスポイントとなっており、広角レンズを搭載することをアピールする製品も少なくない。とはいえ実売2万円台半ばという価格を考えればコストパフォーマンスの高さは特筆すべきものがある。
どちらかというと広角レンズはやや上級者向けという印象があるが、風景をより広く切り取ったり、室内など後ろに下がれない場所での集合写真など、広角レンズでなければ撮れない条件も多いので、写真を身近に楽しめるということを考えれば広角に強い入門機はそれだけでも十分価値のある存在と言えよう。また、広角側での画質に関して上位機に比べるとやや難があるとはいっても、広角35mm相当の製品にオプションのワイドコンバージョンレンズを取り付けるよりも確実に奇麗に撮れる。手持ちのデジタルカメラに広角機がないなら、広角を楽しむために導入してみるのに手ころな1台だ。
FinePix F480の主なスペック | |
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製品名 | FinePix F480 |
撮像素子 | 1/2.5インチ有効815万画素CCD |
レンズ | 光学4倍ズーム、f=4.6~18.4mm(35mmフィルムカメラ換算時:28~112mm相当)、F2.7~5.4 |
静止画撮影 | 最大3264×2448ドット |
ISO感度 | AUTO、ISO 100/200/400/800 |
動画撮影 | 320×240ドット、30fps、MotionJPEG圧縮AVI形式 |
液晶ディスプレー | 2.7インチTFT、約23万画素 |
記録メディア | 内蔵フラッシュメモリー約12MB&SDメモリーカード(SDHC対応)/xDピクチャーカード |
インターフェース | USB、AV出力、赤外線 |
電源 | 専用リチウムイオン充電池(NP-40N) |
撮影可能枚数 | 約150枚 |
本体サイズ | 幅95.6×奥行き23.0×高さ55.4mm |
重さ | 約140g(本体のみ)/約159g(装備重量) |