印刷サンプル
印刷画質はT990と同等で、明るい(色の薄い)部分での粒状感のなさ、暗い部分から明るい部分へのなだらかな階調性など、非常に良好だ。印刷速度はパソコンからの印刷/L判/ふちなしで「標準」が40秒、「きれい」では1分30秒強と、爆速というわけではないもののインクジェット機の中では速い部類と言えるだろう。メモリーカードからの印刷では、「きれい」はパソコンと同等だが「標準」では21秒と、パソコンからの印刷より速くなっている。なお、印刷結果はやや異なるが、画質的にはさほど差が見られないようだ。
T990と単純に比べてしまうと省略された機能ばかりが目立つものの、普及クラスのプリンター/複合機と違って印刷機能がハイエンド機と同等の本機ならばパソコンに組み合わせて使う機会も多く、プリンター側に光学ドライブや高品位の液晶ディスプレーを搭載する必要性もそれほど高くはないだろう。ボディーサイズはT990よりも幅・高さで一回り小さく、スペック上では大きな奥行き(T990の438mmに対して、T960は503mm)も、両面印刷ユニットを取り外せばほぼ同程度になる。両面印刷は大量の文書、もしくはハガキの裏表を同時に印刷する場合にこそ便利だが、写真のL判印刷が中心であれば使うことも少ないはず。T990の廉価版的な印象はあっても印刷画質は基本的に変わらない。ふんだんな機能で満艦飾の感があるT990に比べて、実用的な機能のみに取捨選択することでコストパフォーマンスを高めた買い得な製品と言えるだろう。
Colorio(カラリオ) PM-T960の主なスペック | |
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製品名 | Colorio PM-T960 |
印刷方式 | MACH式インクジェット |
印刷解像度 | 最高5760×1440dpi |
インク | 6色(C/M/Y/Bk/ライトシアン/ライトマゼンタ) |
インクノズル | 各色90ノズル |
印刷サイズ | A4縦~A6縦、名刺、カード、L判、2L判、KG、ハイビジョン、六切 |
給紙容量 | A4最大150枚(フロント/リア)、ハガキ最大50枚(フロント)/最大30枚(リア) |
スキャン方式 | CCD/白色冷陰極線ランプ光源 |
スキャン解像度 | 3200×6400dpi |
液晶ディスプレー | 3.5インチTFT |
インターフェース | USB 2.0(Hi-speed対応)×2、ダイレクトプリント/PictBridge用USB×1、10/100BASE-TX、IEEE 802.11b/g、IrDA Ver.1.3 |
本体サイズ | 幅446×奥行き503×高さ242mm |
重さ | 約12.8kg |