形がないから今川焼は嫌
── そうなんですか。ところで神の啓示は「タイ焼き」だけだったんですか。同じ材料の「今川焼」ではダメです?
いとぅ 今川焼きは、萌えませんね。とにかく複雑な形をしていることが大切です。
形が付いていることで、頭にはしっかり「あん」が入っていて柔らかく、しっぽはカリカリっとしているといった感じで、食感が単調にならないんです。厚みも、食べ進めるうちに変わってくるので、食感の変化に一役買っています。最後まで飽きないから、タイ焼きは好きですね。
亜流でサザエさん焼きというのもありますが、形がついていたら、まあ許せるという感じです(笑)。
── 形がついていれば、型のデザインなどはあまり気にしないですか?
いとぅ デザインよりは焼き方ですね。そもそも普通の養殖モノは、3パターン程度しか型の種類がないですし……。
同じ型でも、薄皮なのか厚皮なのかというのも重要です。その型を裏表で挟んで焼く方法と、別々に焼いてハンバーガー式に合わせるだけのものとでは、食感が変わってきます。与えられた型をいかに使うかということも見所ですね。
── なるほど。しかし、就職活動の合間に、そうした知識を付けたわけですか?
いとぅ そうですね(笑)。専門誌を取り寄せて基本的な知識を付けて、お店はネットやタウンページで調べていきました。味に関することは、色々食べていくうちに養われた部分も大きいです。
あとは、店員さんに直接聞いて勉強しました。タイ焼き店の店員さんは、話したがりの人が多いので、焼き方やこだわりをこと細かに教えてくれるんです。やはり、人の口から聞いた情報が一番確実です。
根津のたいやき【東京タイ焼き散歩・その1】
1軒目に訪れたお店が「根津のたいやき」。いとぅ氏が最初に訪れたという「柳屋」の暖簾分け店で、天然モノのタイ焼きが食べられるという。価格は1個140円。お店は東京メトロ千代田線・根津駅の近くにある
- 住所:東京都文京区根津1-23-9-104
(Googleマップの地図) - 電話:03-3823-6277
- 営業時間:10:30~売り切れまで
- 定休日:不定休
(次ページに続く)
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