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仮想化ソフト

レビュー:Parallels Desktop for Mac 3.0

2007年11月02日 22時18分更新

文● 田中俊光

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OSの違いを感じないスムーズな操作性を実現


 Windowsとのシームレスな連携もParallelsのウリ。「スマートセレクト」機能を使えば、Mac側に保存したファイルをWindowsのソフトで開くように設定したり、その逆の作業も可能。

Windowsのファイル上で右クリックすると、両環境のソフトを自由に選択して開ける(左)。また、Macの「情報を見る」からもWindowsのソフトをファイルに関連づけられる(右)

またWindowsのアプリケーションごとに、対応する拡張子をMac/Windowsのどちらの環境で開くかを関連づけることもできる。

Parallels Desktop

「SmartSelect」の「編集」では、Windowsの特定ソフトに関連づけたファイルを、拡張子ごとにMac/Windowsのいずれで開くかを設定可能

WindowsのソフトがMacのソフト同様に、ひとつのウィンドウで動作する「コヒーレンス」モードと組み合わせて使用すれば、両OSの一体感がさらに増すだろう。

 そのほか、Mac側で設定したプリンターをWindows側から利用できる「共有プリンタ」も便利な機能。

Parallels Desktop

仮想プリンターは機種にかかわらず、仮想マシンのパラレルポートに接続された「HP Color Laser Jet 8500 PS」として認識される

フチなし印刷や色補正といったプリンター固有の機能は使えないものの、専用ドライバーをインストールする手間が省ける。テキストやウェブページなどの簡易プリントに重宝するだろう。さらに、仮想マシンのWindowsボリュームを、Macのデスクトップ上にマウントしてアクセスできる「逆共有フォルダ」も、連携性を高める重要な機能のひとつだ。

Parallels Desktop

「デバイス」メニューの「共有フォルダ」から「すべて接続」を選択すれば、WindowsのボリュームがMacのデスクトップにマウントされる

 これらはすべて、Parallels特有の機能。インテルMac用の仮想化ソフトとしては先発だけあって、使い勝手に優れる。購入する際の判断材料にしてみてはいかがだろうか。


【Conclusion】
○  MacとWindowsのシームレスな使用感は、Mac用仮想化ソフトでは随一。複数のスナップショットを保存できるのもうれしい。

×  「コヒーレンスモード」の動作や「共有フォルダ」の操作性を向上させたアップデーターが、英語版ではすでに提供されている。日本語版との時間差が残念だ。

(MacPeople 2007年12月号より転載)


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