11月23日に第1回が実施されるアニメ検定って何?
今年、映画やゲームなどのコンテンツにフォーカスした統合イベントである「コ・フェスタ」(CoFesta、JAPAN国際コンテンツフェスティバル)が経済産業省が中心となって開催されている。現在、開催中の「第20回東京国際映画祭」(TIFF)(関連記事1)や「JAM2007」(関連記事2)、「ASIAGRAPH2007 in Tokyo」(関連記事3)もこのコ・フェスタのオフィシャルイベントだが、これらのイベントにあって“日本のコンテンツ”として注目を集めているのは、何を隠そうアニメーションなのだ。いままさにアニメは“産業”として確立し、成長を続けており、日本を代表する“文化”になったと言って差し支えないだろう。
その産業、文化としてのアニメの拡大をより一層図るものとして企画された「全国総合アニメ文化知識検定試験」(アニメ検定)が、11月23日にアニメ検定実行委員会の主催、経済産業省の後援によって実施される。受験申し込みの〆切は郵便局からが10月31日、インターネットからの申し込みは11月5日となっている。また、秋葉原の東京アニメセンターでも申し込みを受け付けている。申し込み〆切を目前に控えて、ここで改めて試験実施の概要を紹介するとともに、受験のための傾向と対策について、アニメ検定実行委員会の委員を務める(株)ハイブの代表取締役の鈴木茂美氏に話を聞いた。
アニメ検定 実施概要
- 試験日
- 2007年11月23日(金/祝日)
- 試験時間
- 5級:10時40分~12時
4級:13時20分~14時40分
3級:15時2分5~16時45分 - 試験会場
- 東京都内(試験会場は受験票に記載)
- 受験資格
- 5級~3級:資格は問いません
2級:3級合格者
1級:2級合格者
※1級、2級ともに来年度以降実施予定 - 試験内容
- アニメ文化に関する知識レベル(1級~5級)に合わせ、さまざまなジャンルより出題する
- 検定料
- 3級:4700円/1名(以下同)
4級:4200円
5級:3700円
※各級組み合わせての併願や、家族で受験する家族受験なども受け付けている - 合否発表
- 12月下旬までに合否結果を郵送にて通知し、合格者には合格認定証を同封します
アニメ検定の各級の定義とは?
試験の等級についてだが、1級~5級に分かれており、それぞれ次のように定義されている。
1級:アカデミー級
アニメ業界についてあらゆる角度から考察を加え、自らの論を展開できる方に向けた等級。古今東西のアニメ作品や制作会社などについて、時代背景や社会情勢も含めた、専門的な知識を問う。
※2級合格者のみ受験可能
2級:プロフェッショナル級
アニメ作品、クリエーター、制作会社から、業界裏事情まで含めた広範囲かつ詳細な知識が求められる等級です。アニメに関わるすべてについて、独自の意見を導き出せる程度の見識が必要となる。
※3級合格者のみ受験可能
3級:スーパーファン級
メジャー・マイナーを問わずアニメ作品を鑑賞し、クリエーターを含めた業界に関わる広い知識を持つ方に向けた等級。アニメ関連産業や海外への展開、日本以外のアニメなど、多岐に渡る知識を試験する。
4級:ノーマルファン級
アニメを鑑賞するだけでなく、内容やクリエーターに対して研究や考察を行なうファンに向けた等級。作品についてだけでなく、アニメに関する全般的な知識を問う。おもに高校生以上を対象とする。
5級:ビギナーファン級
アニメやゲームを愛好する一般のファンや、初心者向けの等級。「海外への進出」など4級以上で要求される専門分野の問題ない。アニメクイズに近いレベルからの出題となる。
ここまでが試験料を支払って、受験会場で受験するものだが、この5級よりも簡易な、いわば6級にあたる「モバイル級」(ケイタイ検定級)がある。こちらは携帯電話機からケータイサイトでのみ行なわれるもので、アニメ好きななら、誰もが気軽に受験できる。受験するにはURL(http://aniken.jp/m/)を入力するか、アニメ検定の公式ウェブサイトにあるQRコードを読み込む。
定期的にテーマ別の出題があり、現在は第4回モバイル級「受験直前対策」が出題されている。筆者もこのモバイル級に挑戦してみたが、最初のチャレンジは70点で、合格点の80点にわずかに及ばず、2回目には見事に100点を取ってクリアした。4肢択一で内容的にも比較的難しい問題ではないが、こうした問題の特徴として、自分がまったく興味のない分野については、感や常識(類推)で当てはめるのが通用しない。筆者もそれにハマって1回目は見事に玉砕と相成った。もっとも2度3度と挑戦すれば満点合格もそれほど難しくはないので、ぜひチャレンジしてみてほしい。