月刊アスキー 2007年12月号掲載記事
数あるユーザーコンテンツの中でも、日本のユーザーが特に得意とするイラストやデザイン。そんな自分で考案したデザインのオリジナル商品を発表・販売できる新たなネットサービスが「DESIGN GARDEN」(デザインガーデン)だ。

これがデザインガーデンで作成した月刊アスキーのオリジナルTシャツだ。ただし、同サイトで購入することはできません。ごめんなさい。
このサービスではTシャツのほか、ポストカード、ブックカバー、マグカップ、タンブラーの計5種類の商品が作成できる。その作成方法は自分でデザインした画像をWebブラウザ経由でアップロードするだけ。商品は最低販売価格こそ用意されているものの(もっともシンプルなTシャツで2100円)、自由に価格設定してデザインガーデン上で販売できる。
販売に際しては、デザイン登録者が在庫を抱える必要はまったくない。注文が来るたびに1枚単位で提携工場内の業務用インクジェットプリンタによって印刷され、購入者の手元に発送される。これらの商品や代金の受け渡し処理はすべてサイト側のシステムにお任せ。それでいて販売価格の20%をロイヤリティとして受け取ることができる。つまり、自身のある商品ならそれなりの価格に設定すれば、その分大きな収益を得られることになる。さらに、アフィリエイトシステムも用意されているので、ブログサイトなどから自分の商品のページに誘導することでロイヤリティ(5%)も別途発生する。登録した本人はデザインと宣伝の部分で頑張れば収益があがる仕組みだ。

会社に企画を提案した山口耕司氏。このサービスで海外進出の夢を果たしたいと語る。

このサービスを運営しているのは富士フイルムの子会社である富士フイルムイメージング。実は社内の新規事業コンテストで選ばれ、提案者みずからサービスをスタートすることになったという。印刷を通じて、コンシューマーと繋がりを持つのは同グループの得意とするところ。会社のリソースを上手く用いた社内ベンチャーと言える。 Tシャツのデザインを募集して売るという、ビジネスモデルやシステムは確立しているため、あとはネット上のムーブメントやユーザーの繋がりに入り込み、どうサービスの知名度を上げていけるかがポイントになりそうだ。
