ガートナー ジャパン(株)は18日、2007年上半期における日本のインクジェットプリンター市場に関する調査結果を発表した。調査対象はA4用紙対応の単機能機および複合機。
2007年上半期の日本のインクジェットプリンター市場は、メーカー出荷台数で281万9000台(前年同期比4.3%減)、金額で636億6100万円(同13.6%減)となった。市場が縮小した理由として、同社ではインクジェットプリンターの普及が進んだことと、ユーザーの需要を喚起する要因が各製品に欠けていたことが考えられるとしている。
なお、同期における出荷台数ベースのメーカー別シェアは、キヤノン(株)が40.8%、セイコーエプソン(株)が38.9%を占め、2社で市場の大半を独占。そのほかは日本ヒューレット・パッカード(株)が9.2%、ブラザー工業(株)が5.2%、レックスマーク インターナショナル(株)が2.2%などとなっている。
インクジェットプリンター市場では、「買い替え時」にインクジェット複合機を購入するユーザーが多く、複合機への置き換わりが進行している。2007年上半期の複合機の出荷台数は全体の61.2%を占めたが、出荷台数の伸びは2007年に入って鈍化した。2006年は複合機の出荷台数が2005年に比べ19.4%増加したが、2007年上半期は前年同期比2.1%の伸びにとどまっている。
同社ではさらに、「店頭やインターネット上のプリントサービスがインクジェットプリンターのシェアを奪っている可能性がある」としている。今後インクジェットプリンターがプリントサービスとの競争に勝つには、「プリントサービスより低価格で高品質な写真を印刷できるようにする必要がある」という。