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バーチャル受付嬢Mikiや、3Dテレビで「リッジレーサー7」

【レポート】最先端CG作品や制作技術が堪能できた4日間――ASIAGRAPH2007

2007年10月18日 00時00分更新

文● 千葉英寿

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まさに「21世紀」を描いたロボット関連の展示たち

 先端技術展ではこのほか、ロボットに関連した展示が多く見受けられた。また、UDXギャラリーで行なわれていたCGアートを展示した「CGアートギャラリー」でもロボット関連の展示があった。

HIYAMA UNIVERSAL ROID FACTORY

「HIYAMA UNIVERSAL ROID FACTORY」檜山 巽+文化庁メディア芸術祭H.U.R.製作委員会

 厳密にはロボット技術ではないが、ロボットをテーマとしたユニークな作品である「HIYAMA UNIVERSAL ROID FACTORY」は、バーチャルロボットファクトリー(仮想ロボット工場)とも言えるもので、檜山 巽さんの2D CG作品と、異なる分野の技術エキスパートとのコラボレーションによって、2003年に制作されたインタラクティブ・バーチャル・インスタレーション作品の改訂版だ。「H.U.R」はROBOTの命名者であるチェコの戯曲作家、カレル・チャペック(Karel Capek)氏の作品にちなんで名付けられた。

H.U.Rの操作パネル

「H.U.R」の操作パネル。自分の好みのロボットを思い描きつつ、上から順に選択してボタンを押して、最後にレバーを押し下げる。なんともロボット工場っぽい操作が楽しい

製造されたロボット

“製造”されたロボットが自分の好みと違う場合も……

Stickable Bear

「Stickable Bear」電気通信大学稲見研究室

 電気通信大学稲見研究室の「Stickable Bear」(スティッカブルベア)は、クマの背面に取り付けた光を検知するセンサーでディスプレーの輝度を読み取って動作するというもの。ディスプレーであれば、携帯電話機などの小型なものでも操作できるということだ。

 また、筑波大学グループウェア研究室は「小型ロボットによる注意誘導の研究」を展示していた。自律制御された小型ロボット(AIBO)のうなずきや身振りなどの動きによって、対話者の注意を任意の方向に向けるものだ。

バーチャルヒューマノイド

「バーチャルヒューマノイド」庄司道彦。奥の大画面に、プレイヤーがゴーグルで見ている合成映像がモニタリングされている

 「バーチャルヒューマノイド」は、横浜国立大学ベンチャービジネスラボラトリー講師の庄司道彦氏が、(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモに在籍時代から引き続き行なっている研究だ。緑色の布をかぶったロボットが映像に取り込まれてクロマキー合成され、画面の中ではCGキャラクターとして表示される。液晶ファインダー付きの小型ビデオカメラを装備したゴーグルを装着してロボットに相対すると、体験者のゴーグルの画面ではCGキャラクターとして認識され、あたかもCGキャラクターに触れているような感覚を楽しむことができる。

 先端技術展には、このほかにもアーティストや研究者による展示やデモンストレーションが行なわれていた。

6DOFハプティックデバイス SPIDAR-G

「6DOFハプティックデバイス SPIDAR-G」東京工業大学佐藤・小池研究室。並進と回転の6自由度の空間操作ができ、パソコンのVR空間にある積み木操作をリアルに感じることができる「ハプティック(力覚)コントロール」が可能となる。研究室では体全体に感じることができる大掛かりなものも研究中だという。VRとリアルの橋渡しになる可能性を持つ技術と言える

モルフォビジョン

「モルフォビジョン」岩井俊雄+NHK放送技術研究所

Thermoesthesia

「冷温感覚ディスプレイ『Thermoesthesia』」首都大学東京 串山久美子、日本電子専門学校 笹田晋司

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