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ちっとも説教臭くないエコロジー企画展

【レポート】水をテーマにしたデザイン&アートイベント――「Water展」

2007年10月15日 21時00分更新

文● 千葉英寿

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牛丼に水を2000リットルも使う?
牛丼を作るのに水を2000リットルも使うの?

 みなさんは、普段口にする牛丼一杯に、どのぐらいの水が使われているのかご存じだろうか? 2リットル? いやいや10リットル? ここに「牛丼 2000リットル」と書かれたカードがある。なぜ、牛丼に2000リットルもの水が使われるというのだろうか? その答えは今月5日から六本木の東京ミッドタウンにある“21_21 DESIGN SIGHT”で開催中の「第2回企画展 佐藤卓ディレクション『Water』展」の中にある。会期は2008年1月14日まで。主催は21_21 DESIGN SIGHT、(財)三宅一生デザイン文化財団。

デザイナー佐藤 卓氏が提案する
水と人の関わりを具現化した企画展


 21_21 DESIGN SIGHTは、この春六本木の新名所・東京ミッドタウンにオープンした、「日常に密着したデザイン」というものの定義を拡げ、「新しい表現を追求するデザインの可能性」をテーマとする企画展を中心に開催するアートスペースだ。総合プロデューサーのファッションデザイナー・三宅一生氏とともに、プロダクトデザイナーの深沢直人氏とグラフィックデザイナーの佐藤 卓氏がディレクターとして活動している。今回の「Water展」は、春に行なわれた深沢直人ディレクションによる「Chocolate展」に続いて、2回目の企画展として佐藤 卓氏※1がディレクションを担当している。

Water展のシンボルマーク
Water展のシンボルマーク。佐藤 卓氏自らがシルエットになっている、傘を逆さまに差したこのマークは、「雨水(あまみず)利用を呼びかけるマーク」として世界で共通使用されることを願って制作された

 水をテーマとしたこの企画展は、文化人類学者の竹村真一氏※2をコンセプトスーパーバイザーに迎え、クリエイターとエンジニアが協力して、佐藤 卓氏がこれをディレクションする、というコラボレーションスタイルで制作が行なわれた。竹村氏をはじめ、さまざまな分野の水に関わる有識者の協力を得ることで、デザインという一側面から水を捉えるのではなく、環境、社会、経済、科学といったさまざまな側面から水を捉えた斬新なコンセプトに基づく作品が構築された。

佐藤 卓氏 竹村真一氏
本展のディレクターを務めた、佐藤 卓氏コンセプトスーパーバイザーの竹村真一氏

※1佐藤 卓(さとう たく)氏とは


 グラフィックデザイナーとして、「ニッカ・ピュアモルト」の商品開発、「明治おいしい牛乳」や「ロッテキシリトール」の商品デザイン、NHK教育テレビ「にほんごであそぼ」おアートディレクションを手がけるなど、幅広く活躍している。



※2竹村真一(たけむら しんいち)氏とは


 文化人類学者。京都造形芸術大学教授、Earth Literacy Program代表。「Sensorium」(1997年アルスエレトロニカグランプリ受賞)、「触れる地球」(2005年グッドデザイン賞金賞)などで地球時代の先駆的な社会実験プロジェクトを企画、推進している。


 展示会場は、異なる分野のメンバーがクリエイティブチームを結成し、リサーチやディスカッションを重ねてきた内容が「水の記憶(Water Memories)」、「水の魔法(Water Magic)」、「水の履歴(A History of Water)」、「水の惑星(The Water Planet)」、「水の都市(The Water City)」の5つの柱で構成されている。さらに展示だけではなく、ウェブサイト(http://water.mapjp.jp、今月下旬オープン)や携帯サイト(水のユビキタス・ミュージアム)、出版などの多メディアに展開し、トークショーやワークショップなどを行ない、さまざまな角度からデザインと水との接点を設けている。

Water展のメイン会場 水のユビキタス・ミュージアム
Water展のメイン会場。手前に「水の器」、奥のカーテンごしに「ふるまい」が見えるケータイサイト「水のユビキタス・ミュージアム」竹村真一(協力:Earth Literacy Program、(株)ゼンリン、SYNER(株)、点スイッチ(有)、法政大学大学院エコ地域デザイン研究所、(株)環境と川研究所)

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