グーグル(株)は11日、都内で記者会見を開き、Google検索アプライアンスの新製品「Google 検索アプライアンス バージョン 5.0」(以下GSA 5.0)を発表した。価格は620万円(税抜)から。サポート期間内の既存ユーザーに対するアップデートサービスも提供する。
GSA 5.0では、情報の形式や格納されているデータベースを問わずに1つの検索窓から一括した検索が行なえる“ユニバーサル検索”に対応した。これによりイントラネット/インターネット上のウェブサイトや各種ファイルの検索だけでなく、ディレクトリーサービスに登録されたユーザーの情報やCRMシステム内のデータ、Google Apps上のドキュメントなども横断的に検索できる。
また、企業内の文書やコンテンツを統合的に管理する“ECM”(Enterprise Contents Management)システム用のフレームワークも用意する。このフレームワーク上にコネクタと呼ばれるソフトウェアを追加することで、EMCやIBMなどが提供するECMシステム上のデータをクロールし、その内容をインデックス化することが可能になった。
コネクタはオープンソースとなっており、開発に必要なライブラリーも公開される見込み。現状では、EMC Documentum、IBM FileNet、OpenText Livelink、Microsoft SharePoint向けのコネクタが用意されている。
さらにセキュリティー機能に関しても強化。GSA 5.0ではWindows統合認証(WIA)によるシングル・サインオン(SSO)機能にも新たに対応した。サーバーなどを追加せずに、シングルサインオンでパスワードで保護されたコンテンツへのアクセスが可能になるなど、利便性を高めているという。
グーグルでは今回の発表に合わせて、GSA 5.0への機能追加に必要な情報を提供するウェブサイト“Google Enterprise Labs”も開設した。これまでAjaxなどを利用して、複雑なプログラミングを行なわなければならなかったカスタマイズを容易にできる環境を提供していくという。
具体的なカスタマイズ例としては、ユーザーが検索クエリーを入力する際、入力の途中でもリアルタイムに検索結果を表示していく“Search-as-you-Type”や、特定のキーワードに対応したウェブサイトを検索結果の上位に表示するよう設定できる“DYIキーマッチ”、メタデータや半構造化データを利用した“パラメトリック検索”などがある。
