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斉藤博貴の“タイ鉄道写真紀行” 第1回

アジアの大地を走る「ブルートレイン」

2007年10月11日 20時01分更新

文● 斉藤博貴

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 2000年3月、蒸気機関車牽引観光列車の定期運行は蒸機の消耗を理由に終了した。おかげで同年5月に、日本への本帰国に成功した。しかしながら、今でも日本からタイに通う状態が続いているということは言うまでもない。

ブルートレインへの出発を待つ乗客たち

ブルートレインへの出発を待つ乗客たち。24系寝台車はタイでは2等エアコン寝台車として運用されている

BTS

今のタイを代表する鉄道である「BTS」(バンコク高架鉄道)。世界規格の標準軌と第三軌道集電方式を採用する独シーメンス製の車両だ。1999年のBTSの登場によって、バンコク都内の交通は近代化の一歩を踏み出した

筆者使用機材

今回の撮影旅行で使用する機材。オリンパス「E-510」、「ZUIKO DIGITAL 14-54mm F2.8-3.5」、「ZUIKO DIGITAL ED50-200mmF2.8-3.5」、「ZUIKO AUTO ZOOM 75-150mmF4」、エプソン製フォトビューワー「P-4000」、テレコン、ノートパソコン、外付けDVDドライブ



クルンテープ駅でブルートレインを発見


 「プロー・サープ、プゥー・ドイサーン、ワー」というタイの鉄道駅でよく耳にするアナウンスが聞こえる。意味は「乗客の皆様にお伝えします」だ。クルンテープ駅に到着したボクは、ブルートレインが組み込まれている急行列車83番トラン行きが停車しているはずの4番ホームへ急いだ。

クルンテープ駅(バンコク中央駅)。タイを走る優等列車のほぼすべての発着駅となる鉄道ネットワークの中心。場内には戦時中に持ち込まれたC56形蒸気機関車が静態保存されている

英国製のASR形ディーゼルカー

クルンテープ駅で出発を待つ英国製のASR形ディーゼルカー。通称スプリンターでバンコクと地方都市を結ぶ高速列車として導入された

 目的とする列車の発車時間は17時5分だ。タイ国鉄では三等客車でも乗客数が座席数を上回らない限りは全席指定となっている。大型連休前などでない限りは始発駅では座席取りの必要はない。おかげで、多くの乗客が出発直前までプラットホームで時間を過ごす余裕がある。そんな人々が今日の被写体だ。

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