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蒼空のキャンバスに鋼鉄の鷲の飛翔を見た!

第25回百里基地航空祭取材レポート

2007年09月29日 23時50分更新

文● アスキー戦車部長Y

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デモスクランブル&機動飛行

 午後の最初のイベントはスクランブル発進だ。スクランブルとは前述のように、国籍不明機に対する警戒、警告のことで、平時にも頻繁に行なわれている。特に現代では、軍用機の著しい高性能化により、侵入する国籍不明機が極めて短時間で政治・経済の重要地域に到達することも可能だ。そのため、防空識別圏内に侵入した国籍不明機には可能な限り迅速に対処する必要がある。これから行われるデモでは、それをわかりやすく参観者に見せてくる。
 管制塔前のエプロンにパイロット達が待機し、ソファーを並べ、雑誌を読んでリラックスしている。そしてスクランブル発進を知らせるベルと共に急ぎF-15に搭乗することになる。このスクランブル発進は、正式にはアラート待機と呼ばれ、通常は5分以内に武装した機体を発進させることになっている。

待機中

滑走路前のエプロンにパイロットが待機している。もちろん実際は、基地内の一室に待機しているため、これはデモ用の演出だ。しかし待機中は、パイロットスーツを着たまま、いつ来るか分からない発進命令を待つ訳だから、精神的にも肉体的も負担は大きいだろう。ほんとトイレとかゆっくり入っていられないでしょうし……

発進準備

パイロットが搭乗し、整備員が機を離れる。整備員には間違いなく緊急発進出来るように常に完全な整備が要求される

F-15J

滑走路までタキシーウェイを疾走するF-15J。離陸時は耳をつんざくエンジン音があたりの空気を震わす

アフターバーナー

離陸したF-15Jは、アフターバーナーで急速に上昇していく。これぞF-15Jの強力なエンジン推力がなせる技だ

 そしてここからは機動飛行のデモ。F-15Jの強大なエンジン推力と優れた飛行特性を活かし、様々な飛行を我々に見せてくれる。水平旋回、急上昇、横ひねり旋回など、その凄さと臨場感は残念ながら私の筆力では伝えきれないものばかりだ。各地で開催される航空祭で実際に見て、ぜひ自分のその目で体験して欲しい。

F-15J

翼の前縁からヴェイパーを発生させながら機体を横に捻る。戦闘機が通過した直後は、すぐそばで雷が鳴ったかのような、すさまじい轟音が耳を襲う

F-15J

背面からヴェイパーを発生させながら水平旋回する。アフターバーナーを焚いているエンジンが赤熱しているのが分かる。なんかもう、「戦闘妖精雪風」の世界を連想してしまう

F-15J着陸

筑波山をバックに着陸するF-15J。エアブレーキを展開している

(次ページへ続く)

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